《酉処鳥ます》鳴門にそっと灯る鶏のぬくもり

2025/12/01 17:00

kazz

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【読了３分】
鳴門駅から歩いてほど近く、撫養川と国道28号線の間のあるホテル『カクイン』裏手にひときわ温かな灯りを放つ店『酉処鳥ます』があります。以前は串揚げとおでんで人気を博した『呑喰処來んだら』があった場所ですが、店主が心機一転、看板も料理の軸も新たに生まれ変わりました。

ひと口で旅する博多の旨み、鳴門で味わう贅沢

トリドコロトリマス／2025年9月オープン／鳴門市撫養町

▲予約必須の［博多水炊き］。本場の味わいを心ゆくまで堪能できます。お野菜もたっぷり満足の一品！

扉を開けた瞬間、ふんわりと立ちのぼる湯気と、食欲をそそる香りに思わず頬がゆるみます。厨房では凄腕のマスターが食材と向き合い、丁寧に火加減を見極めながら料理を仕上げる姿。そこに寄り添うのは、博多出身のママが監修した本場仕込みの味。看板メニューの［博多水炊き］は、白濁したスープの中にうま味が深く息づき、一口すすれば体の芯までじんわり温まります。 

香川県名物に勝るとも劣らない［骨付鳥］（1,200円）は、ジューシーで柔らかな［ひな鳥］と、噛むほどに味わいが広がる［親鳥］の二種。焼き目の香ばしさにビールを合わせると、思わず笑顔がこぼれるほどの相性です。

さらに、鳴門市場から届く魚介をふんだんに使った［彩り海鮮サラダ］（680円）は、山海の恵みを感じられる贅沢な一皿。黄金色の出汁が染みわたり、懐かしさと新しさが同居する前店『來んだら』から受け継がれた名物の［おでん］（120円〜）も思わず誰かにすすめたくなる味。
 
外にはゆったりと撫養川が流れ、店内には柔らかな灯りと笑い声。初めて訪れてもどこか“帰ってきた”ような安心感と和やかな空気が店を包みます。鳴門の夜にそっと寄り添い、日常の疲れをほどいてくれる小さな休息の場所です。

▲［骨付きひな鳥］（1,200円）。柔らかく甘みのあるジューシーな肉汁がたまりません！

▲海鮮がたっぷり散りばめられた宝石箱みたいな［彩り海鮮サラダ］　（680円）。

▲カウンターだけの決して広くはない店内ですが、清潔感があってほっこりとした心地良さがあります。

《酉処鳥ます》のココスゴ！

●県内外問わず、さまざまなお店で腕を振るってきたマスターの料理は非常に洗練されており、日替わりの一品料理からも目が離せない！
●おでんの具材は季節によって、旬な素材を厳選して提供してくれます。
●一人で来店しても、気楽にのんびりと過ごせるアットホームな雰囲気。
●土日の午前中から昼頃にかけて、『鳴門地方卸売市場』にて『鳴市食堂』も営業されています。
●市場直買いの鮮魚料理も、売り切れ続出の大人気ぶり！