2026/02/12 10:00
がんも
【インタビュー/絵本・紙芝居作家 長野ヒデ子さん】『おかあさんがおかあさんになった日』『せとうちたいこさん』シリーズなど、心あったまる絵本ライブをレポ-ト
2026年1月25日(日)に『板野町文化の館』で行われた絵本・紙芝居作家の長野ヒデ子さんによる絵本ライブに参加してきました。
会場には子どもから大人まで多くの人が足を運び、長野さんの温かなお話に耳を傾けていました。
| 長野ヒデ子さん・プロフィール 1941年愛媛県出身。絵本や紙芝居、イラストレーションなど幅広く創作活動を行い、エッセイや翻訳にも取り組む。 絵本作品に『とうさんかあさん』石風社(絵本日本賞文部大臣賞受賞)、『おかあさんがおかあさんになった日』(サンケイ児童出版文化賞受賞)、『せとうちたいこさん デパートいきタイ』(日本絵本賞受賞)以上童心社刊、『てんごく』のら書店や。紙芝居作品『ころころじゃぽーん』童心社刊など多数あり、日本ペンクラブ、JBBY会員、紙芝居文化推進協議会会長。来島武彦文化賞・児童文化功労賞等受賞 |
▲長野さんの温かいお人柄が、エピソードや話し声から伝わってきます。時には来場した子どもと言葉を交わす場面も見られました。
『せとうちたいこさん』シリーズをはじめ、心がほっかほっかと温かくなるような作品を世に送り出してきた長野さん。イベント終了後、作品づくりへの思いや大切にしていることをうかがいました。
■絵本&紙芝居作家・長野ヒデ子さんにインタビュー
――長野さんの作品には『おかあさんがおかあさんになった日』のような胸打たれるような感動作や、『せとうちたいこさん』シリーズなど展開にワクワクさせられる絵本など、幅広く魅力的な作品を手掛けられていますね。
『おかあさんがおかあさんになった日』は、わたし自身が二人の子どものお母さんだし、“おかあさん”をテーマに絵本を描きたいな、と思ったんですよね。
この作品を描くにあたって病院で取材もさせてもらって、「赤ちゃんって何でも知ってるんだ」と気づかされたんですよ。誰にも教えてもらわなくても、生まれ方を知っている…思っていることを伝えるための方法や言葉を知らないだけなのですよね。
それでも、子どもたちって頭に重しがのしかかるように、大変なことがたくさんありますよね。友だちとケンカしたり、親の言うことを聞かないといけなかったり…そういう折り合いをとっぱらえるような楽しい絵本をつくりたい、とできたのが『せとうちたいこさん』なんです。たいこさんのように、のびのび育ってほしいな、と思いを込めました。
子どもたちとのふれあいの中で、「おもしろいな」ということを見つけて作品につなげることもありますね。大人はだんだん常識的になるけど、子どもは自由でおもしろい発想がたくさんあり子どもから学ぶことばかりですね。
▲左・『おかあさんがおかあさんになった日』、右・『せとうちたいこさん デパートいきタイ』
――長野さんの作品には、心地よい言葉のリズムがあふれていると感じます。イベントでは、長野さん自身が子どものころ、お母さまがよく歌を歌っていた思い出を語られていましたね。
母はね、叱るときでも“でたらめ”につくった歌をよく歌っていました。厳しい言葉で怒るんじゃなくって、リズムがあると角が取れて、すっと心に届くんですよね。だから、生活の中に音楽やリズムから生きる力をもらえると思うんです。
――二児の母だという長野さんですが、ご自身の育児でもリズムを取り入れていたのですか?
そうですね。なんとなくね、生活の中にリズムがあると楽しいじゃない? 子どもから「うちのお母さんはちょっと変だ」とか言われることもあったけれどね。(笑)
▲絵本ライブでは、紙芝居でも楽しませてくれた長野さん。
――長野さんは、紙芝居の制作や普及にも力を入れていますが、絵本とのちがいとは何なのでしょうか?
絵本はね、絵の世界に一人ひとりが入り込んで楽しむものなんだけど、紙芝居は絵が外に向かって飛び出していくんです。きちんとした舞台※に入れて動きをつけながら演じると、子どもたちはスイッチが入ったみたいに夢中になって見てくれる。
※舞台…おもに木製や紙製の枠で、紙芝居を差し込み、1枚ずつ抜いて上演するための道具
作品の創作の仕方も全然違うんですよ。一つの作品を「児童文学」「紙芝居」「絵本」と三つの表現のやり方で創作したけれど、それぞれ脚本とか絵の描き方が違うということを知って。とても興味深いと感じたんですよね。
でも紙芝居は絵本よりも下に見られているところがあって…図書館でも以前は消耗品として扱われていたのですよ。日本で生まれた大切な文化だし、絵本と同じように大切にしていきたいですよね。
▲会場には、長野さんが手掛けた絵本がずらり。
▲関係者スタッフさんたちと。人との関わりも大切にしている長野さんは、全国各地を訪れて絵本ライブや講演を行っている。
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絵本作家として長年活躍され、『紙芝居文化推進協議会』の会長として紙芝居の普及にも尽力されている長野ヒデ子さん。子どもたちから教えられることを大切にしながら、失敗も笑顔に変えていく…楽しいお話を聞きながら、そんなふうに長野さんの作品たちは生まれるんだと感じました。
これからも多くの親子に、生きる力や笑顔を届けてくれることでしょう!
▲会場は、読書会の皆さんがつくったたいこさんで賑やかに飾られていました♪
《美馬市で開催!》長野ヒデ子さん絵本原画展&絵本ライブ開催!
<『おつきさまひとつずつ』ほか童心社刊の絵本原画展開催>
期間:3月20日(金・祝)~4月5日(日)
場所:美馬市立図書館エントランス・板間のハコ
<絵本ライブ>
日時:3月21日(土)14:00~15:30(予定)
場所:美馬市地域交流センターミライズ1階 活動のハコ
※要事前申込み。2月21日(土)より受付開始
お申込み・お問い合わせ/0883-53-9666(美馬市立図書館)








