2021/03/09 11:15
しげさん
『イケてる! 農業者さん数珠つなぎ』番外編 カラダにいいことしてますか?
健康について考えよう!
みなさんは日頃、自分や家族の健康について考えていますか? 健康へのアプローチはさまざまです。なんでも気軽に相談できて、親身になってくれるかかりつけ医を見つけるのもひとつ、歩いたりするのもひとつ、体操するのもひとつ、そして、身体にいい食材を使ったおいしい料理を食べるのもひとつ…。
とはいえ、「いろいろ調べる時間もないしなぁ」と思っているあなたに紹介したいのが、コチラ!
今、流行りのアウトドア本!?
いえいえ、違います。徳島県のかかりつけ病院の情報はもちろん、買い物やおいしいものを食べて楽しめるウォーキングコース紹介、健康体操、そして身体にいい健康レシピまで載っているんです!
あらまぁ、これ1冊あれば知りたい情報すべてわかっちゃいますね(笑)
『とくしま病院・健康ガイド2021-2022 LIFEis』は県内の書店、コンビニなどで絶賛発売中です!
やってみよう、リメイク ベジレシピ
さて、いろいろ魅力的な記事が載っている『とくしま病院・健康ガイド2021-2022 LIFEis』ですが、その中でも“とくしまのイケてる農業者さん”を紹介する私がオススメするのは、この記事!
身体に良くて、特に徳島県民に馴染のある野菜を使ったおいしいレシピを、『食研究科の大杉まやさん』に紹介してもらっています。しかもただのレシピではありませんよ!?
簡単に作れるベースになる料理のレシピと、それを使ったアレンジレシピを2品分紹介しています。紹介している食材は、しいたけ・れんこん・にんじん・たまねぎの4種類。各々のベースレシピとアレンジレシピが載っているから、なんと12種類のレシピを覚えることができちゃうんです!
どれも簡単だし、塩こしょうや辛さなどを調整すれば、子どもさんもきっと「おいしい!」と食べてくれるものばかり。彩も鮮やかで、食卓が華やかになること間違いなしです。
大杉まやさんの料理のモットー「おいしい+楽しむ=おいしむ」を体現化している料理たち。ぜひ、みなさんも作ってみてくださいね!
徳島県が日本一!?
前の文章で徳島県民に馴染がある野菜と言いましたよね。そうなんです、徳島県が生産量は日本一なんです。
なにが?
これが
そうです、しいたけ。徳島県はしいたけの菌床栽培での生産量が日本一なんです。そんなわけで徳島県にはブランドしいたけがいくつかあるんですが、その中でも有名なのがこのしいたけ。
[天恵菇]
天恵菇とは…。
通常のしいたけよりも、うまみ成分が3倍も強いといわれる品種を時間をかけてゆっくりと大事に育てた「プレミアム・菌床しいたけ」。特徴はなんといっても、この大きさと肉厚さ、食感はアワビのよう。
大杉さんのお店のメニューにも使われている天恵菇。その生みの親である生産者さんにいろいろお話を伺うことができました。
その誕生秘話は、こだわり、聞けば聞くほどすごい、しいたけだった!!
天恵菇物語 第一の転機
お話をうかがったのは、高野きのこプラントの高野康弘さん(51)
高野きのこプラントは、しいたけの生産業が主というわけではなく、菌床の生産や品種の開発を行っている会社です。高野さんは代々続く、菌床栽培をされている家庭に生まれ、中学生の頃には将来はきのこに関わる仕事に就こうと決めていたそうです。
そして、実際家業ではなく別のきのこメーカーに就職、研究開発に明け暮れる毎日を過ごされます。しかし、メーカーだと農業者との距離を感じもっと直接生産者の声を聞けるところで仕事がしたいと退職し、家業に戻られます。
家業に戻り、菌床の生産や品種の開発をしている中、食育の一環で小学生が高野さんのプラントの見学に来ることが多くなりました。そこで、小学生たちに収穫体験もしてもらっていたところ、あることに気付いたそうです。
大きいしいたけをみんなうれしそうに採っていく…。
そして、みんなが収穫せずに最後まで残っていたのが、なんと日頃収穫し出荷しているサイズ・形のしいたけでした。
ここで、最初の転機が訪れます。
子どもが本能的にほしがるしいたけが本当においしいしいたけなんじゃないか?そこから、天恵菇の開発がスタートします。そこは、菌床づくりのプロである高野さんのこと、開始1年で現在の天恵菇の大きさのしいたけはできました。
ただし、ひとつの菌床からたった1個だけ…。
もちろん、ひとつの菌床から1つしかできなければ商売にはなりません。そうして何年も研究を繰り返しますが、一向に生産量は増えなかったそうです。
天恵菇物語 第二の転機
そうして、研究を続けること8年。意外なところから第二の転機が訪れました。
その場所とは冬場に天恵菇の栽培研究に失敗した菌床を捨てていた畑の一角。なんと捨てた菌床からポコポコと大きな天恵菇サイズのしいたけが生え始めます。一般的なしいたけ栽培のセオリーは、菌床には毎日散水し乾燥させず、室温20℃前後に保つこと。それとは全く逆と言っていい環境、冬場で乾燥していてなおかつ寒い。それが天恵菇の栽培に適した環境だったのです。
そうして、生産環境なども確立し、2014年に天恵菇はついに販売を開始。2015年にはフーデックスジャパンでグランプリを受賞します。
みなさん、天恵菇はさまざまな賞を受賞していますが、意外な賞も受賞しています。なにかわかりますか?
正解は、グッドデザイン賞
通常、生の食材が受賞する賞ではないので、展示期間中、徳島と東京を何度も往復し展示する天恵菇を新鮮なものに取り換えていたそうですよ。
菌床ができるまで
では、次は高野きのこプラントの菌床つくりについて順を追って見ていきましょう!
菌床は木材のチップからできています。菌床栽培に適している木、数種類をブレンドします。
とてもきれいなチップです。木のいい香りもしています。
先ほどのチップをこの専用の機械に入れ、水を加えて練ります。
次にこの専用の機械で殺菌のために熱を加えて蒸します。しいたけの菌はデリケートなので、不要な菌が混入しないようにするための大切な工程です。
そうして、成型され、専用の袋に入れしいたけの菌が菌床にまわるようにこの部屋で管理します。この部屋には、さまざまな特別な環境設定がされていますが、それは、ヒミツ(笑)ただ、しいたけ栽培だから薄暗いかといえばそんなことはなく、太陽の光を最適に取り組める仕掛けがありました。
上の写真の白く見える部分がしいたけの菌がまわっているところ、茶色いところがまだの部分。これが…。
全面に菌が行きわたるとこのように真っ白になります。
菌が行きわたり、収穫できるようになるときまで真っ白なわけではありません。こうしてポコポコ生えてくる天恵菇、メッチャかわいい!
うん、さすがグッドデザイン賞 受賞!
ちなみに役目を終えた菌床を1個割ってもらいました!
真っ白! ちなみにこの菌床を畑にすき込んで堆肥にすると窒素を含んだいい堆肥になるとか。ただし、栄養価か強すぎるので、すき込んですぐに苗を植えると根が肥料やけするそうです。
どこで買える? どこで食べることができる?
今回紹介しました天恵菇、おいしい食べ方を高野さんにお聞きしたところ、
天恵菇カツ
がオススメとのこと。
さらにさらに、[天恵菇の干ししいたけ]というものがありまして、
これが、めっちゃヤバい!
じっくり水で戻した天恵菇、にんじん、油揚げの炊き込みご飯ヤバい!
そのままパリパリおつまみにしてもヤバい!
1枚食べたら、数時間口の中にしいたけの旨みが居続けてくれます。
天恵菇の干ししいたけは『有限会社 宮崎商店直営 幸福商店』さんにて購入できます。
天恵菇を使ったメニューが食べることができるのは、
『からあげ おにぎり 釜の飯 紬』さんで食べることができますよ♪
高野きのこプラント
徳島市上八万町星河内624-1
088-668-3373