2020/04/03 10:54
あわわ編集部
徳島のお母さんに聞く!ふるさとごはんのレシピ②島そうめん・山菜のおこわ・ちりめんのすまし汁
電子レンジなどの家電や便利調味料のおかげで、料理が手軽にできるようになってきていますね。だわわは「肉じゃが 簡単」「生姜焼き 時短」などでレシピを探し、手間がかからない料理ばかり作る毎日です。だって簡単レシピでも普段食べるには十分なんだもん。
一方で、普段作るのにはちょっとエネルギーがいるけど、地元で受け継がれている郷土料理の味も失われて欲しくないなという気持ちもあります。
徳島県内であっても、地域が違えば昔から食べているものもそれぞれ。母から子へ受け継いだ郷土料理に一番詳しいのは各地のお母さんたち。その地方の旬食材を使った料理、秘伝のレシピまで教えてもらいました♪
「懐かしのあの味は、こんなに手間暇かけた料理だったんだ!」という発見もよし。「これなら家でもできそう」と徳島の味をお家で再現するもよし。レシピから徳島の郷土料理に触れてみませんか。
①いりめし・でんぶ・ゆこう
②島そうめん・山菜のおこわ・ちりめんのすまし汁
③はんごろし(あんこもち)・ホウハン・そこ豆のかきまぜ
島そうめん
出羽島の宴会料理と言えば[島そうめん]。魚の煮つけ汁を活用するために生まれたアイデア料理は、戦前から祭りや婚礼の場では欠かせなかった。
出羽島でよく獲れるレンコダイを煮つけた汁が麺つゆ。魚介のだしを感じる甘辛いつゆとそうめんの関係は相思相愛。
【材料】(2人分)
そうめん…1.5束(75g)
レンコダイ…100g
卵…1個
かまぼこ…8g
ショウガ…6g
長ネギ…適量
水…160ml
しょうゆ…大さじ2
みりん…大さじ1
酒…大さじ1
砂糖…大さじ1
【作り方】
① うろこと内臓を取ったレンコダイを鍋に入れ、中火で約15分煮る。
② 卵を薄く焼いて荒熱をとった後、錦糸卵を作る。
③ かまぼこは細切りに、長ネギは小口切りにする。
④ そうめんを茹で、ざるにあげて水洗いをする。
⑤ ④を人差し指と中指に適量を巻き付けて抜き取り、小分けにして皿に盛り付ける。
⑥ ⑤の上に、錦糸卵・かまぼこ・長ネギを散らして飾り付ける。
⑦ ①からレンコダイを取り出した汁をつゆとし、お好みですりおろしたショウガを加えて。
教えてくれた人
出羽島婦人会
「手芸の日」や「まぜくりの日」など、月に1度は集まる家族のような出羽島の女性たち。
●問い合わせは0884-72-0065(牟岐町観光協会)
山菜のおこわ
三好市の井川町付近で作られる、近くの山で採れた山菜を使った家庭料理。山菜は1年分を塩漬けするので、春以外でも食べられている。
もっちりしたもち米は噛むほどに甘みが出て、ほんのりしょうゆ味の具材とよく合う。最後に砂糖水をかけることで、よりやわらかくなる。
【材料】(2人分)
もち米…1合
ニンジン…1/8本
ちくわ…1/4本
しめじ…10本
タケノコ…10g
ワラビ…10g
ゼンマイ…10g
こんにゃく…10g
いりこだし…大さじ2
しょうゆ…大さじ1
みりん…大さじ1/2
砂糖…小さじ1
水…50cc
【作り方】
① 水で洗ったもち米を、水にさらして2日置いておく
② ①のもち米を水からあげて、蒸し器で30分蒸す
③ ニンジンを細切りし、しめじ、ワラビ、ゼンマイは2cmほどの長さに切る。タケノコとちくわ、こんにゃくは食べやすい大きさに切る
④ ③といりこだし、しょうゆ、みりんを鍋に入れ、具材がやわらかくなるまで煮る
⑤ 30分蒸したもち米の上に④を入れて、さらに15分蒸す
⑥ 蒸しあがったら、水と砂糖を合わせたものをかける
教えてくれた人
辻町生活圏活性協議会
6年前地域の活性化を目的に発足し。毎週土曜の朝7~11時に井川町の『辻のいろり』で朝市を開催している。手作りのみそや、地元野菜を販売しているほか、[うどん](250円)、[そば](350円)、[粉末茶入りうどん](350円)なども提供する。
●問い合わせは090-7575-6663(近藤さん)
ちりめんのすまし汁
主役は獲れたての生しらすからとっただし。昔からちりめん漁が盛んな小松島市和田島ならではのすまし汁で、漁師さんのお嫁さんが代々受け継いできたものだ。
味付けはしょうゆと塩のみという百年変わらぬ製法。シンプルなだしゆえ、しらすの新鮮さがまっすぐ伝わる。
【材料】(2人分)
生しらす…50g
水…500ml
うすくちしょうゆ…大さじ1/2
塩…適量
塩わかめ…適量
ネギ…適量
【作り方】
① 鍋に水を入れて火にかけ、沸騰したら生しらすを加え、再度沸いたらあくを取る。
② うすくちしょうゆを入れて一煮立ちさせ、塩気が足りないと感じたら塩で味を調える。
③ 塩わかめを3分ほど水にさらし、塩抜きしておく。
④ わかめを椀に入れ、温めただしを入れる。
⑤ お好みでねぎをいれたら、完成。
教えてくれた人
和田島漁協女性部の太田さん(左)と加古さん(右)
[和田島産のちりめん]を広めるための取り組みを行う。女性部が営む『網元や』(5/10から日曜のみ営業)は、地元民からも愛される食堂だ。わかめの詰め放題、ちりめんのつかみ取りができるちりめん市(10月開催)も大好評。
●問い合わせは080-6287-8000(網元や)
※この記事は、2020年Geen3月号で掲載した内容です。