2023/02/14 09:00
まっつん
【ルドルフどうぶつ病院(徳島市佐古一番町)】楽しいお散歩になるはずが! 虫が媒介となる病気に対策を
暦のうえでは立春を過ぎ、もうそろそろ冬の寒さも落ち着いてくるはず。
ぽかぽか陽気に、草花も一層鮮やかさを増し、お散歩も楽しくなってきます。
草むらが大好きなイヌ・ネコにとったら、待ちに待った季節の到来!
全力でかけまわる姿は見ていてとても微笑ましいのですが、実は気を付けなければいけないことがあるようです。
それが虫が媒介となるさまざまな病気や症状!
『ルドルフどうぶつ病院』の田處先生が詳しく教えてくれました。
蚊やノミ、ダニによって引き起こされるリスクのある健康被害
春になり気候が暖かくなってくると蚊やノミ、ダニなどの活動が活発になってきます。
そういった虫たちはお散歩中にどうしても接触してしまう可能性があるのですが、草むらはそのリスクが限りなく高くなるいわばデンジャーなスポット。
知らず知らずのうちに噛まれたり、刺されたりしていて、家に帰ってから気が付いたという経験をした人も多いのではないでしょうか?
その後何もなければそれが一番なのですが、なかにはウイルスや寄生虫、アレルギー反応などによって健康を損なってしまうこともあるそうです。
例えば、蚊が媒介になるフィラリア症。
フィラリアが寄生した犬の血を吸った蚊が他の犬の血を吸うことで幼虫を移して感染が広がっていきます。
幼虫は心臓や肺動脈に寄生し、徐々に成長。初期では「元気や食欲がない」「咳をする」といった症状がみられ、さらに進行すると普段から呼吸が荒くなったり、ごはんをあまり食べていないのにお腹がはったりするようになるそうです。
最悪の場合、命の危険もあり非常におそろしい病気です。
ノミに刺されることで発症するアレルギー性皮膚炎もやっかいです。
お腹や首、背中など広範囲に左右対称の赤いブツブツができ、激しいかゆみを発症させて患部を掻きむしり出血を伴うことも!
ノミが寄生して吸血した際に出す唾液に対する反応なのですが、一度ノミアレルギー性皮膚炎にかかると完治までには時間がかかるそうです。
また、傷口から細菌が入ることで別の病気になったり、貧血といった症状もみられるようになるようです。
最後にマダニから感染するSFTS(重症熱性血小板減少症候群)。
10年ほど前に見つかったマダニが媒介になるウイルス感染症で、一定の潜伏期間を経て発熱、食欲不振、嘔吐、下痢などの症状を引き起こし、あっという間に症状を悪化させていきます。
イヌ・ネコの場合非常に致死率も高く、動物から人への感染も報告されています。
その被害はほとんどが西日本で報告されているそうで、徳島でも注意が必要です。
事前対策の方法を教えて!
感染すると恐ろしいこれらの病気・症状ですが、予防接種や滴下剤、おやつ感覚で水なしで服薬できるチュアブル錠などを駆使することで予防が可能。
フィラリア症の予防注射であれば、1回の接種でワンシーズンをカバー。滴下剤やチュアブル錠はシーズン分をまとめて処方してもらえるうえ、自宅で簡単に保管できるので何度も通院する必要はありません。
事前対策さえしっかりしていれば、そこまで構えることなく大切な命を守ることができ、大事なペットにもお散歩を楽しんもらえるのです。
暖かくなったら定期健診と一緒に、虫対策についてもかかりつけの動物病院の先生に相談してみましょう。
ルドルフどうぶつ病院
- 住所/ 徳島市北佐古一番町 4-17
- 電話/088-679-8930
- 営業時間/9:00~12:30、16:00~19:30
- 定休日/水曜、日曜午後
- 駐車場/7台