2023/07/06 09:00
しょうすけ

【注目連紹介2023】LOVE(愛される)×阿波おどり/のんき連/誕生からもうすぐ100年、阿波おどりの源流を守る
コロナ禍が明けて、いよいよ本来のカタチの『阿波おどり』が帰ってくる!
本番の阿波おどりを120%満喫してもらうために、今年の「徳島市の阿波おどり」のテーマ「LOVE&COOL」にかけて
あわわのアプリ編集部がピックアップした愛される連、イケてる連を紹介。
その魅力を深掘りします。
大正14年に誕生、もうすぐ100年!


大正14年(1925年)に結成された『のんき連』は、数ある阿波おどり連の中でも最古参。戦争で中断していた期間があるものの、もうすぐ100周年を迎える。
「手をあげて、鳴り物に合わせて踊れば阿波おどり。踊る者も観る者も楽しく」が結成当時からのモットー。そのモットーが如実に現れているのが、背筋を伸ばして顔をあげて踊るのんき調と呼ばれる踊り方だ。
「観てくれるお客さんも楽しめるように、客席と踊りを通じて会話するように、いつも顔をあげて笑顔で踊る。お客さんと目線を合わすためには前かがみでは無理ですから、背筋を伸ばして踊るスタイルになった。お客さんを楽しませたい、これがのんき調の基本なんですよ」と近藤連長。
100年近く受け継がれてきたスタイル。戦争前には、のんき連以外にも阿波おどり連があったのだが、戦後の復興期に連名も同じで復活したのは、のんき連だけだった。近藤連長は「先人が苦労して復活してくれたからこその歴史があるんで、このスタイルは今後も変わることはありません」。
阿波おどりの源流ともいえるステップ



◯◯調と呼ばれる踊りスタイルは、すべて男踊りを指す。戦後、女性も踊りに参加するようになって生まれたのが『のんき連』の浮き足だ。現在、多くの女踊りは足先から入る差し足、浮き足は男踊りとは異なり1ステップ目で足を上げて、2ステップ目で前へ踏み出す。スローテンポで優雅な動きが女性らしさを表現している。『のんき連』の女踊りは、ステップに注目してみよう!
男踊りも女踊りも流行に流されることなく、オールドスタイルを貫いている『のんき連』の踊りこそ現存する阿波おどりの源流と言っても過言ではないのだ。
そして次の100年へ!


「のんき連から派生していった連も、のんき調は残しながら新しい要素を取り入れたスタイルを生み出しています。のんき連は、源流としてこのスタイルを変えることはないです。守ることが一大使命です」と近藤連長。『のんき連』では、小学1年生~60代後半までの連員さんが本番に向けて練習に汗を流している。大人顔負けでピーンと背筋を伸ばして踊る少年少女を見て、100年後ものんき調は安泰だと感じた。

