2023/07/10 12:30
しょうすけ
【注目連紹介2023】LOVE(愛される)×阿波おどり/扇連/華麗な扇さばきの裏には血のにじむような努力が隠されている!?
コロナ禍が明けて、いよいよ本来のカタチの『阿波おどり』が帰ってくる!
本番の阿波おどりを120%満喫してもらうために、今年の「徳島市の阿波おどり」のテーマ「LOVE&COOL」にかけて
あわわのアプリ編集部がピックアップした愛される連、イケてる連を紹介。
その魅力を深掘りします。
扇を使った踊りスタイルが確立されるまで
今年の徳島市の阿波おどりポスターのメインビジュアルに選ばれた扇連は、阿波おどりで扇を使って踊り始めた最初の連だ。実は結成当初から扇を使っていたわけではない。連の名は、広げれば末広がりで縁起が良いという意味で名付けられた。
「ある時、連名にちなんで扇を使って踊ってみないかという案が結成から数年ぐらいして持ち上がったそうなんです。そこから現在の形になったと聞いています」と8代目連長の曽木(ソギ)さん。
しかし扇を使っての踊りは、従来からあるうちわと比べると難しく、特に手首の柔軟さが求められるそう。さらにうちわの振り方はかなり多いが、扇が美しく見える振り方はかなり限られていて、技としては現在10種類ほどだとか。
華麗な扇捌きの裏に隠された血のにじむような努力
扇を使って踊るのは女法被踊りと女踊りの連員さんたち。写真上2枚が女法被踊りの人の持ち方、簡単そうに扱っているが扇の親骨と中骨と呼ばれる隙間に二本の指を入れて計3本で支えている。
扇を振り続けていると指と扇の骨が擦れて指から出血なんてことは日常茶飯事。擦れても痛くないようにそれぞれが工夫してテーピングで扇と指が当たる場所を覆ったり、それでも出血したりするときは指自体をテーピングしたり、文字どおり血のにじむような努力が華麗な扇捌きの裏には隠されているのだ。
フィナーレを彩る扇の美しさ
「今は男踊りはうちわを使っているんですが、一時期、男踊りも扇を使っていた時代があったんです。今後は復活させてフィナーレでは連員すべてが扇を使ったスタイルを考えています。今まで以上により華やかに見えると思いますよ」と曽木連長。
朱色の扇が上下に美しく蝶のように舞う踊りと、フィナーレで扇が集まって咲かせる大輪の華。
その美しさは、連員さんの血のにじむような努力の結晶から生まれている。