2023/08/11 18:30
あわわ編集部
【徳島ヴォルティス】前節の教訓を活かしライバルに勝ち切れVS 栃木SC
なかなか負のスパイラルから抜け出せない徳島。
前回の29節千葉戦は後半途中まで2点リードしながらも、後半40分から同点に追いつかれ、またも勝ち点3を逃してしまった。
これまで29節を消化した時点で、順位は21位。22位の大宮が2連勝中でじわじわ迫ってきている。
今期は下位2クラブがJ3へと自動降格することになるため、なんとしてでも浮上しなければならない。
そんななか今節では、同じく降格圏でもがいている19位の『栃木SC』と対戦する。
前回の栃木との対戦
前回栃木と対戦したのは第20節のこと。
首位町田に勝利するなど、徐々にチームが積み上げてきたことが結果に結びつきはじめた時期だった。
栃木は試合開始直後からボールをつなごうとする徳島に対し、積極的プレスをしかけ推進力を低下させる。
奪った瞬間にすばやくショートカウンターを発動させ前半5分までに何度かおしいチャンスを作った。また、FW根本の得意とする裏抜けを活かしたロングボール戦術も展開。長短のアクセントでホームチームに揺さぶりをかけてくる。
しかし、いち早く試合を動かしたのは「徳島」だった。
MFの玄が高い位置でボールを奪い、カウンターを発動。ワン・ツーで再びMF玄にボールが渡り、中で待っていたFW森海渡にラストパス。
ボールを受けたストライカーは迷わず右足を振り抜く。ボールはゴールの左隅へピンポン玉のように飛んでいき、相手GKの手を弾いてクロスバー直撃しながらもゴールへ。
さらに2分後、素早い持ち上がりで一気に相手陣内に潜入し、MF西野がシュート。こちらは惜しくも枠の左に飛んでしまったが、かなり惜しいシーンだった。
36分にもMF西谷が強引に左サイドを突破して会場を沸かせる。
エンドが替わった後半、栃木はハーフタイムでしっかり対策。
天皇杯から中3日という過密日程を感じさせない献身的なプレーと素早い展開で、徳島の懐に入り込んでくる。
70分にはMF福森が左サイドをするすると駆け上がりチャンスを創出。ゴール前に栃木の選手が3人揃っていたが、徳島もゴール前にDF3枚が集結し、クロスをはじきかえす。
75分にも左サイドのクロスから決定機が訪れるものの、相手が折り返しきれずに救われる。
長身の相手FWに対しては裏をとられる前にしっかり寄せていったり、ラインコントロールでもうまく対応した徳島。
猛攻を何度もはじき返し、4試合ぶりのクリーンシートで勝ち点3を手にした。
得点力不足の解消の積極補強を行った栃木
得点力不足で苦しむ栃木は、夏のマーケットでウィークポイント克服のための補強に出た。
名古屋からのMF石田、京都からFWイスマイラを補強したほか、ペルセポリスFCからJリーグ経験豊富なFWレアンドロ ペレイラも加入した。
FWイスマイラは早速移籍後初ゴールを記録。FWレアンドロ ペレイラは今回の徳島戦から出場するのではと予想されている。
対する徳島は、前節の千葉戦で久々に4バックを試した。
中央を使ったビルドアップの安定感が増したほか、西谷と浜下がいつも以上に攻撃参加できるようになり、サイドからも棚橋や森にボールが渡ように。それを決めきって3得点できたことは大きな成果といえるが、トータルでみれば3被弾。
今期は後半の失点シーンが際立っており、その流れにずるずる引きずられないよう改善が求められる。
特にセットプレー時の対空戦。カカの移籍にともないエリア内で対人戦で勝負できる選手が減ってしまった。マークの徹底はもちろん、不用意なファウルでセットプレーを与えないことも重要に。
選手層が厚くなり交代カードが強力になった栃木。終了間際まで強度の高いプレーが予想されるが、何とか跳ねのけて勝ち点の上積みを!
注目の1戦は、8月13日(日)19時キックオフ。