2023/09/19 10:00
さあや
【連載】おいしいコーヒーの淹れ方/14g(ワンフォージー・徳島市東新町)
この春、社会人になった私は同時にコーヒーもデビュー。
コーヒーを買って飲む機会が増え、ようやく自分好みの味もわかってきた。しかし豆の挽き方やドリップの仕方などおいしい淹れ方は無知。
そこで、徳島で自家焙煎し究極の一杯を目指すスペシャリスト達にお家で楽しめる淹れ方を教わった。
マスターのこだわりを知って、コーヒーをよく知らない人もコーヒーが好きな人も、おいしいコーヒーがある生活をエンジョイしませんか?
ということで今回は『14g(ワンフォージー)』におじゃましてきた!
アアルトコーヒーが飲めるカフェ
徳島市佐古町から全国に豆を届ける『aalto coffee』のコーヒーが飲めるカフェとして店を構えて10年。
徳島市東新町のアーケード近くに建つヒラオカビルの2階にひっそりと佇む。シックで洗練された外観にたじろいでいたのはほんの束の間。扉を開けると、店主の庄野えつこさんがやさしい笑顔で迎え入れてくれた。
常連さんから新規のお客さん、大学生から80代のおじいちゃんまで、あらゆる人がここに集う。
彼女の夫、庄野雄治さんが『aalto coffee』で自家焙煎した豆3種類とコーヒーを販売するほか、ワインやカレー、紅茶、洋服などが店内に並ぶ。
流行に左右されず、本当におすすめしたいものだけを厳選して販売している。作り手さんや素材について説明してくれるえつこさんからは商品一つひとつへの愛が溢れていた。
丁寧に淹れられたコーヒーは店舗外のテラス席で飲むことができる。やさしい風が吹き抜ける空間でほっと一息、心が安らぐ。
「お客さんがいてくれるから」。
この日えつこさんの口から何度もこの言葉がこぼれた。
おいしい豆はもちろんのこと、いつもお客さんのことを想う謙虚でやさしい人柄がお客さんを寄せているのだと感じる。
雄治さんの著書もカウンターに並ぶ。
なかでも「誰もいない場所を探している」は私が大学生のときに出会った本。
コーヒー店を始める前からこれまでのエピソードを知りながら、雄治さんの言葉にホッと安心させられたり、自分を見つめ直すきっかけを与えてくれる一冊。私事ながら本で読んだお店に取材にこれたことに感極まった瞬間だった。
ぜひコーヒー片手に読んでほしい。
おすすめの豆と淹れ方
お湯は温度が高ければ苦さがよく出て、低くなると酸味が引き出されます。
使っていたドリッパーは世界で初めてペーパードリップを考案したMelittaの[クリアフィルター]。
愛する夫に「おいしいコーヒーを淹れてあげたい」というメリタ婦人の想いから生まれたのだそう。
その素敵なストーリーに魅了された私は、この連載のスタートを飾るこのお店ではじめてのマイドリッパーを購入。『14g』で手に入れたMelittaのドリッパーで始めるコーヒーライフにわくわくが止まらない。
豆情報
・14gブレンド(500円/100g〜)
・アルバーブレンド(500円/100g〜)
マスターにとってコーヒーとは
「日々の身近なものかな。あらたまって飲むものではなく、日常的なものでありたい」と語ってくれた。
その想いからオープン当初より現在まで豆の値段を上げずに提供し続けている。この先も『14g』はお客さんに寄り添い続けるのだろう。
おいしいコーヒーを淹れることとは、淹れる人の温もりや、やさしさも一緒に注ぐことなのかもしれないと気づかされた。
14g(ワンフォージー)
- 住所/ 徳島市東新町 1-14(ヒラオカビル2F)
- 電話/080-6282-3266
- 営業時間/11:00~17:00
- 定休日/火、水
- 駐車場/なし