2023/09/22 09:00
しょうすけ
【ここだけは押さえておきたい!徳島の定番観光スポット/徳島県立阿波十郎兵衛屋敷・徳島市(徳島県東部)】人形浄瑠璃の歴史と毎日開催の公演で魅力に迫る
人形浄瑠璃の「傾城阿波鳴門(けいせいあわのなると)」のモデルとなった板東十郎兵衛の屋敷跡に建てられ、阿波人形浄瑠璃の歴史や貴重な資料などを展示している『徳島県立十郎兵衛屋敷』。
かしらと呼ばれるさまざまなからくりを施した木偶のかしらの展示をはじめ、徳島県下に残る農村舞台で使用されている襖に描いた絵を入れ替えることで舞台を転換させる襖からくりをデジタル映像で紹介したり、なかなか触れることができない貴重な木偶のかしらは3Dデジタルデータで保存するなど最新技術を使った取り組みも精力的に行っている。
かしらの構造を3Dデジタル技術で体感
中でも3Dデジタルデータによって樹脂パーツで再現された3Ddecoは、明治から昭和まで人形師として活躍した初代天狗久らのかしらの構造を分解、どのような仕組みで目が動いたり、顔の表情が変わるかを実際に手に触れて体感することができるユニークな展示だ。いかに精巧な造りになっているかをぜひ手にとって体験してみよう。
徳島県下に広がる人形浄瑠璃文化
江戸時代に徳島県へと伝えられた人形浄瑠璃。もっとも多い時で約70もの人形座があったそう。徳島県南部を中心に88棟もの農村舞台が今も現存している。
特徴的なものでは、人形浄瑠璃の背景に使われる襖絵を、次々と転換させて見せる襖からくりをデジタル映像で見ることができる。また「傾城阿波鳴門(けいせいあわのなると)」のお弓とおつるの人形を操作する体験コーナーもある。
まるで生きているかのような人形の動きに惹き込まれる
『阿波十郎兵衛屋敷』では、「傾城阿波の鳴門(けいせいあわのなると)」の巡礼歌の段が毎日上演されている(1月~2月平日11:00・土日祝11:00・14:00、3月~12月11:00・14:00、お盆期間は4回公演)。3人の人形遣いによって動く人形は、まるで魂が宿ったかのようにリアルな動きで、細やかな感情を表現している。
また公演前には阿波人形浄瑠璃や演目の解説があるほか、太夫の語りが映像字幕(日本語および英語)でステージ上に流れるなど、初めてでも十分に楽しめるように配慮されている。平日はCD音源による公演だが、土・日曜・祝日は太夫さんと三味線による生演奏にて公演を見ることができる。
●入館料
一般410円、高・大学生310円、小・中学生200円
徳島県立阿波十郎兵衛屋敷(とくしまけんりつあわじゅうろうべえやしき)
- 住所/ 徳島市川内町宮島本浦 184
- 電話/088-665-2202
- 営業時間/9:30~17:00(7月1日~8月31日は~18:00、入館は30分前まで)
- 定休日/12月31日~1月3日 ※その他の休館日はHP、Instagram、facebookでお知らせします。
- 駐車場/60台