2023/11/09 21:00
あわわ編集部
【徳島ヴォルティス】慣れ親しんだエンブレムを胸に、最後の戦い! VS ブラウブリッツ秋田
いよいよ今週末、明治安田生命J2リーグは第42節をむかえ、長かったシーズンが完結する。
黒田新監督のもと圧倒的な強さをみせた『FC町田ゼルビア』のJ1への自動昇格がすでに決定しているが、残り1枠の自動昇格枠をかけ『清水エスパルス』『ジュビロ磐田』『東京ヴェルディ』の3クラブがデッドヒート、さらにJ1昇格プレーオフ進出をかけ『ヴァンフォーレ甲府』『モンテディオ山形』『V・ファーレン長崎』が最後の戦いに挑む。
我らが『徳島ヴォルティス』は、10勝18分13負で22クラブ中14位。すでにJ1昇格プレーオフへの進出への希望は絶たれてしまったが、次節対戦する秋田戦の結果次第では、順位を一つでも上積みすることができる。
J2残留を成し遂げた今、クラブ創設20周年メモリアルイヤーにむけて成すべきことは、少しでもいい順位でフィニッシュすること。
また今回は、参入初年度から慣れ親しんできたクラブエンブレムを胸に挑む最後戦いでもある。
その雄姿を、その目に焼き付けよう。
前回の秋田との対戦
前回の秋田との対戦はシーズン序盤の第6節のこと。
復帰後全試合に出場していた柿谷がメンバーから外れ、大卒ルーキーの山下が先発するなど、勝ててない状況を打破するための試行錯誤がみられた。
徳島はいつものようにボールを保持しながら攻撃の機会を伺うが、秋田の堅いブロックに手を焼き、思うように攻撃をしかけることができない。
かたや秋田はボールを奪取すると大胆にサイドへ供給し、とにかくボールを前に前に。
徳島陣内では獲得したFKやスローインを有効活用して、一気にボールをゴール手前まで展開して、それを徳島がなんとかしのぐ。
ロングボールの対応は対人能力の高いカカが、内田が効果的なロングボールを前線に供給し、秋田のプレスを避けながらビルドアップで攻撃のリズムを整える。
しかし、そのチャンスを活かすことができず、前半はスコアレスで終わる。
後半開始時から安部にかえて田向を投入。
そんななか、秋田は6分に左サイドでフリーキックを獲得。
クロスか直接か⁉
キッカーの水谷は直接ゴールを狙い、ボールはそのままポストの左すみへ。
「危ない‼」その瞬間GK田中の手が伸び、ナイス!パンチング。
スアレス不在のピンチの緊急事態に抜擢された若き守護神が2試合続けてのファインセーブでスタジアムを沸かせる。
後半18分、交代で活性化した左サイドからチャンスが生まれる。
田向・西谷と繋いでシュート! 惜しくも枠外に外れたが、久々におしいシーンが見られた。
さらに後半25分には、西谷が左からドリブルであがり、今度は一旦戻して右サイドからクロス。
こぼれ球に反応した渡がオーバヘッドを試みるも、ミートさせることができず。
この時間から徳島がほとんどボールを持つ展開に持ち込むも、チャンスを活かしきれない。
歯がゆい展開のなか、時間だけが刻一刻と過ぎていき、スコアレスドローで終わった。
これまでの歴史の集大成として
秋田は徳島より一つ順位が上の13位。勝ち点差は2。もし勝利できれば順位が入れ替わる。
成績で見ればほぼ徳島と同じだが、シーズンを通して失点が少なく、ここまでの上位陣との対戦もそのほとんどが接戦になっている。
そこでポイントになっているのが堅守速攻。
フォーメーションが攻守で流動的な可変システムがリーグの主流になりつつあるなか、4-4-2の基本を崩さず前線2枚を残し、サイドや後方からの展開でシンプルにゴールを狙ってくる。
スタメンは強靭なフィジカルを持つ選手で構成され、球際も非常に強い。
敵陣でポゼッションを高め、剥がしてチャンスを創出する徳島にとってはやりにくい相手となるだろう。
しかし冒頭でも触れたように、この試合が現在のエンブレムを胸にのぞむ最後の試合。
何年もの試行錯誤の末辿り着いた、徳島のアイデンティティともいえるポゼッションスタイル。
一時リーグを席捲した華麗なパスサッカーはここ数年思うような結果につながっていないが、この試合はいつも以上に勝ちに、ゴールにこだわり、徳島の真髄が死んでいないことを勝ち点3とともに証明してもらいたい。
2023年シーズンの、そしてこれまでのクラブの歴史の集大成として、笑顔でメモリアルイヤーへ!
注目の一戦は、今週日曜13時キックオフ。
熱い声援で、選手に力を!