2024/04/17 16:00
さあや
【連載】おいしいコーヒーの淹れ方/LAZY COFFEE BASE(レイジーコーヒーベース・吉野川市鴨島町)
この春、社会人になった私は同時にコーヒーもデビュー。コーヒーを買って飲む機会が増え、ようやく自分好みの味もわかってきた。
しかし豆の挽き方やドリップの仕方などおいしい淹れ方は無知。そこで、徳島で自家焙煎し究極の一杯を目指すスペシャリスト達にお家で楽しめる淹れ方を教わった。
マスターのこだわりを知って、コーヒーをよく知らない人もコーヒーが好きな人も、おいしいコーヒーがある生活をエンジョイしませんか?
ということで今回は『LAZY COFFEE BASE』におじゃましてきた!
その場で焙煎してくれる隠れ家的喫茶でブレイクタイムを
取材時には無くなってしまっていたが、運が良ければ店内に素敵なプレゼントが置かれているかもしれない。
いつも通り眠りに入る前にX(旧Twitter)を見ているとこんな投稿を見かけた。
「春のお花ご自由におもち帰りください。ただです!」
綺麗におられたお花の折り紙に愛らしい手書きの文字。
よく見てみると吉野川市鴨島町で営む自家焙煎珈琲店のマスターの投稿。この連載にぴったりではないか。取材しない手はない。次の日すぐに取材交渉の電話をかけた。
2020年12月にオープンした『LAZY COFFEE BASE(レイジーコーヒーベース)』は、県内のコーヒー店で数年経験を積んだ後、念願の自分のお店を構えた。
「隠れ家のようなお店にしたかった」とマスターがいうように、細い道を通ってたどり着くまでの道中は、「本当にここにお店があるのか?」と不安になる一方、ワクワク感が増してくるから不思議。
無事コーヒーの看板を見つけ、店内にすすむとそこには開放感のある空間が。高い天井には、梁が現れ、窓際には緑が映える。森の中で静かにコーヒーをいただけるような雰囲気は店名の「LAZY」にもぴったりだ。
爽やかな風が吹くテラス席。ペットと一緒にコーヒーを楽しむこともできる。
店内中央には茶色の豆ではなく焼き上がる前の生豆が瓶詰めされている。緑の豆が並んでいるお店は見たことがない。よく見ると緑でも薄い色、濃い色、大きい豆、小さい豆など産地によって全く違うのがわかる。
豆の販売は全て注文が入ってから焼き上げて提供する。
お客よりセレクトされた豆と好みの焼き具合を聞くと、マスターは見たことのない小ぶりのロースターで生豆を焼き始める。
どうやら[roastilino]という焙煎機で、熱風を吹上げて焼くという原理らしく、県内での取り扱いはここだけらしい。
シャンシャンと豆が舞う音が響き、香ばしい薫りが漂い始める。豆の焼き加減により音や香りに変化がでてくるのだが、バチバチと音がしたら完成の合図だという。200gであれば10分ほどで焼き上がり、カウンターは焼き上がるまでの一連の流れが眺められる特等席だ。
豆は約18種類からセレクトすることができ、季節限定のブレンドも登場する。豆だけでなく焼き具合も好みを選べるので豆の楽しみ方はごまんとあり飽きることはない。徳島市内や香川県から買いにくるお客もいるという。
写真は[LAZYブレンド](550円)。ケニア、ブラジル、ベトナムをブレンドした中深煎りの一杯。
ブレンドしているベトナムの豆はファインロブスタという豆だそうで隠し味として入れているという。
「ロブスタは苦みが強い品種で、大量生産しやすいので缶コーヒーに使われる事が多い豆なのですが、ファインロブスタは特にコーヒー農家さんが頑張って生産している豆で、おいしく飲める豆なんです」とマスター。料理でいう調味料を選ぶようにブレンドする豆を選んでいることを知った。
そんなコーヒーのおいしい淹れ方を教えてもらった。
おいしいコーヒーの淹れ方
LAZYブレンド 1,300円/200g
豆情報
・ベトナム ファインロブスタ フューチャーコーヒーファーム ワイニーハニー(700円~/100g)
・コスタリカ グラナディージャ農園 イエローハニー(830円~/100g)
・インドネシア リントン マンデリン トゥルーブルー(800円~/100g)
・エクアドル グレートマウンテン(800円~/100g)
・ザンビア NCCL農園 グランレイナ(750円~/100g)
・ケニア クィーンアリーヤ(750円~/100g)
・ザンビア NCCL農園 グランレイナ(750円~/100g)
・グァテマラ アルタルス農園(730円~/100g)
・エチオピア イルガチェフェ アリ―チャ(830円~/100g)
・タンザニア キゴマ チンパンジー(750円~/100g)
マスターにとってコーヒーとは
「生活の一部です」。
18歳よりコーヒーに触れ、現在まで21年間ともに歩んできたマスター。
取材中の「コーヒーは気分次第で味が変わる飲み物だと思うんです」という言葉が印象的だった。冒頭のマスターの娘さんの折り紙なんかがあれば心もにこやかに、おいしいコーヒーがいただけそうだ。ほっと一息つける『LAZY COFFEE BASE』でゆったりブレイクタイムを過ごしてみては。
LAZY COFFEE BASE(レイジーコーヒーベース)
- 住所/ 吉野川市鴨島町喜来 530-11
- 電話/0883-33-9001
- 営業時間/10:00~18:00
- 定休日/月、木
- 駐車場/5台