2024/04/19 09:00
さあや
【連載】おいしいコーヒーの淹れ方/珈琲煎家 まいせん(徳島市国府町)
この春、社会人になった私は同時にコーヒーもデビュー。コーヒーを買って飲む機会が増え、ようやく自分好みの味もわかってきた。
しかし豆の挽き方やドリップの仕方などおいしい淹れ方は無知。そこで、徳島で自家焙煎し究極の一杯を目指すスペシャリスト達にお家で楽しめる淹れ方を教わった。
マスターのこだわりを知って、コーヒーをよく知らない人もコーヒーが好きな人も、おいしいコーヒーがある生活をエンジョイしませんか?
ということで今回は『珈琲煎家 まいせん』におじゃましてきた!
“自家焙煎コーヒー”が体感できる喫茶
“自家焙煎コーヒー”に関心を持つようになったのは1年前、『珈琲煎家 まいせん』でコーヒーを飲んでからだと思っている。コーヒーのおいしさも知らなかった自分が今ではコーヒーの連載を担当している。新しいきっかけをくれ、コーヒーの奥深さを教えてくれたこの店を取材できて感慨深い。
場所は県道30号 徳島鴨島線沿い。毎朝モーニング時には駐車場が車でいっぱいになる。
扉を開けてすぐには、この店のトレードマークと言えるロースターがあり、外まで焙煎時の香ばしい薫りが漂う。稼働する焙煎機のそばでまじまじ豆を焼く様子が見れるのはここくらいだ。
話を聞かせてくれたマスターの奥さん・堀さん。創業よりお店を支える。
1995年の創業当時よりここで稼働し続ける焙煎機は[FUJI ROYAL]。年季の入った箇所が垣間見えていてかっこよく、マスターの粋なこだわりによりえんじ色に塗装されている。
明るい店内。毎月第4日曜にはコーヒーを飲むお客の横で当たり前のようにギターを弾き語る贅沢な空間が広がる。
店内には、大きな窓や天窓からあたたかい光が降り注ぐ。マスターの奥さん・堀さんがセレクトした季節ごとに入れ替わる絵画も店内を彩る。ここでコーヒーを待つ時間は自然と陽気な気分にさせられる。
サイフォンでコーヒーを淹れるスタッフとカウンターで待つ常連が、楽しそうに会話をする光景を眺めるのも好きだ。ここは珍しく学生のスタッフが多く、堀さんが丁寧にレクチャーしながらコーヒーを淹れている。そんな様子を見ながらコーヒーを待つ時間も至福のひとときといえる。
店名『Meissen(マイセン)』の由来にもなったドイツのマイセンカップに入ったコーヒーがやってきた。何度もここに通い詰めているが、今まで同じカップで提供されたことは一度もない。
棚に並ぶカップは約100個あり、全て違うデザイン。カップ好きの堀さんがお客に似合うカップをセレクトして提供することもあると言っていた。どんなカップに入れてくれるのかなと待つのもささやかな楽しみの一つになっている。
写真は[まいせんブレンド](500円)。5種類の豆をブレンドさせた深煎りコーヒーでファンが多い一杯。飲みやすくすっきりとしていて、少し甘さも感じられる。
「気持ちを大事にしたいんです。おいしくなーれおいしくなーれと込めながら淹れるようにとスタッフにも指導しています」と堀さん。学生のスタッフといえども真剣に淹れる所作は一人前。丁寧に淹れる様子を見るとさらにおいしさが増すような気がする。
おいしいコーヒーの淹れ方
まいせんブレンド 1,200円/200g
働きはじめて1年半ほどになるスタッフ・石川さんが[まいせんブレンド](500円)を淹れてくれた。
「コーヒーがおいしいと聞いてここで働くことを決めました」という石川さんは将来、「自分の店を持ちたい」という夢を叶えるため、ここでコーヒーを勉強中だという。
豆情報
・アメリカンブレンド(600円/100g)
・マイルドブレンド(640円/100g)
・コロンビアサンタクラウディア(640円/100g)
・ブラジルサントス(600円/100g)
・キリマンジャロ(640円/100g)
・モカシダモ(640円/100g)
・ブルーマウンテンNo1(2,000円/100g)
マスターにとってコーヒーとは
昔のメニューを見せてくれた。「懐かしいなぁ」と思いを馳せる。
「なくてはならないものかな。できる限り続けたいです」と堀さん。
時代の変化に合わせてメニューやドリンクをリニューアルしたことはあったが、“コーヒーを軸とした喫茶”というスタイルはずっと貫いてきた『珈琲煎家 まいせん』。私の中で「今日もあそこに行こう」と思う最初の店ができたのはここがはじめてだったように思う。これからもここに有り続けてほしいと願う。
珈琲煎家 まいせん
- 住所/ 徳島市国府町井戸38-4
- 電話/088-642-8815
- 営業時間/ 8:00~18:00
備考/17:30ラストオーダー
- 定休日/火 その他休業日/臨時休業あり
- 駐車場/12台