インタビューあわわ
2020/08/11 14:42
あわわ編集部

「徳島の今を語る」~わたしの好きな徳島まとめ⑦~


四国三郎橋が完成したのは1998 年3 月。吉野川に架かる橋のひとつで、アルファベットの「A」のような形をした2 つの主塔がシンボルマークだ。岩尾さんは練習終了後の夕方に通ることが多く、「山と川の向こうに沈んでいく夕日は本当に美しくて、いろんなことを考えますね」と話す。活力のある朝とは違い、1 日の終わりに向かう時間だからこそ夕日は心に染みるのかもしれない。ほかの橋に比べ大きなケーブル(柵)がほとんどないので、景色がとても見やすいのも四国三郎橋の特徴。「夕日が沈んでいく風景を眺めていると自分を客観的に見ることができる気がして。物理的に自分の小ささを感じることで、こんなに小さな自分にできることは何だろう、小さいからこそ力強くいたい、と感じます」。壮大な景色の前で、同じように考える人はきっと多いだろう。夕暮れ時、たくさんの車が行き交う橋の上で、「今同じ橋を渡り、同じ景色を見る人たちは、どうしたらサッカーに興味を持ってくれるかな、と思いを巡らせることもあります」と岩尾さん。四国三郎橋から見える夕日が、1 試合ごと勝利へ向かって進む岩尾さんの背中をそっと押している。


朝や夕方は元気いっぱいの子どもたちや車が行き交う新町小学校の正門周辺。12 時くらいになるとパタッと人通りがなくなり、不思議なくらいの静けさが漂う。この荘厳な空気を創り出す『瑞巌寺』の門から眉山の頂までの風貌は「どの角度から見る眉山より美しい」と称賛する折野さん。生まれも育ちも徳島市内で、普段から見慣れているはずの眉山だが今まで気にしたことはなかったと話す。「僕の子どもは小学校の裏にある幼稚園に通っていて、小学校周辺は散歩コース。1 年くらい前、子どもとゆっくり歩いていた時に気づきました。眺めていると、包み込まれるような安心感とパワーをもらっている感じがするんです」。夏の光を浴び、山の緑はさらに深みを増して輝く季節。忙しい毎日を送っていると足早になりがちだが、たまには立ち止まってみることで気づく景色がある。


「この店のメニューはほぼ食べつくしました」と西川さん。月に1 度以上は訪れるそうで、「子どものころに、よく食べに行った地元(和歌山県)の洋食屋さんの味と似ているんです」。和食とイタリアンの調理技術を身につけたという店長が手がける洋食は、しっかりと素材のうま味が感じられる。なかでもハンバーグは必食だ。ねばりが出るまでミンチをよくこねているから、食感はふわっとやわらかく、肉の味がダイレクトに伝わる。「古き良き昭和の洋食の味が現代風にアレンジされています。しかし、流行りの味付けに重きを置きすぎていないから、どこかほっとする懐かしい味です」。ちなみに、エビ1 尾を丸々使ったインパクト大のグラタンもおすすめの一品とのこと。

《データ》
こだわりハンバーグと洋食ダイニング
エマルジョン
tel.088-671-1578
徳島市勝占町原23-1
●営╱11:00~14:00、17:00~LAST
●休╱不定休
●席╱30席
●P╱店舗前2台、店舗右側共同


徳島らしいものから海外の作品まで、オーナー・東尾さんが自分の目と手で選んだアイテムが集う『遠近 をちこち』。金澤さんいわく、「徳島でなかなか出会えない良いモノに出会える店」だという。東尾さんは「作り手と、モノの良さを人々に伝える僕ら配り手が一緒に協力し、作品を発信していきたい」と語っており、ここに来れば、さまざまな素晴らしい手仕事に触れることができる。金澤さんが神山町に移住して『リヒトリヒト』をオープンするに至ったのは、7 年前、『遠近』の前身である民藝の器と生活雑貨の店『東雲SINONOME』に立ち寄り、東尾さんから神山町や神山塾のことを教えてもらったことが一つのきっかけだった。そんなご縁から始まり、昨年から『リヒトリヒト』の靴の受注会を不定期で開催している。「東尾さんは地域や地場産業に対する想いが強く、作り手にとっての新たな学びの機会をどうすれば作れるかを考えてくれている」と金澤さん。時折、フラッと立ち寄ってはモノづくりの話をしているそうだ。

《データ》
遠近 をちこち
tel.088-612-8800
徳島市上八万町樋口266-1
●営/12:00~19:00※喫茶は~18:00LO
●休/木・金曜 ●席/12席 ●P/10台


“ 忍者”というキャラクターを武器にした5 人組の個性派バンド『THENINJA』。ボーカル・加賀ノ一向さんと大城さんの出会いは大学1 回生の時。同じ学部の同級生で大城さんを軽音部に誘ってくれた人物だ。「ゲストハウスで開催する音楽イベントに出演してくれたり、彼らの野外ライブに行ったり」と今でも深い親交があり、付き合いは15 年以上になる。彼らの最大の魅力は「少年のような心を持ち続けて本気で音楽をやっている姿勢」と大城さん。ポップかつ大胆なメロディーの中にキラリと光るユーモアたっぷりのアレンジ。「自分自身の中の童心を思い出す」楽曲を奏で、一度聞くと頭から離れないほど中毒性が高い。ライブではメンバーの一員である黒子が番傘を振りながら踊り、曲が変わるごとに演目台紙をめくるという一風変わったパフォーマンスも。瞬き禁止令が出るライブの新着情報はTwitter でチェックを。

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