2024/10/16 17:30
めぐる、編集部
【めぐる、お話会】めぐる、22号が3倍面白くなる会 開催レポート/特集「お米のこれから」
めぐる、編集部の仲野です。
連日メディアで米不足が大きく取り上げられ、お米のことを気にする機会が増えました。米農家である私の実家にも、お米が買えないから売って欲しいと知人から連絡が。「どうしてお米がなくなっているんだろう。もしかしたらお米が食べられないようになる日がくるのかな」とお米に関心を持つようになったころ、徳島の郷土誌『めぐる、』では「お米のこれから」という特集を発行。
お米を作る人、加工する人、売る人、研究する人に会いに行き、「徳島のお米」の今を探った特集です。編集長によると「秋だし、いろんな銘柄のお米増えたし、米粉のおやつおいしいし、米特集かな」と春ごろに決定したとのこと。“たまたま”タイムリーな特集になったわけですが、このタイミングで「徳島のお米事情」を知ることができ、私自身も県産のお米が気になったり、もっと歴史を調べたくなったり。徳島のお米により親近感を覚えるようになりました。
そんな最新号の発行後、「めぐる、友の会」の会員を対象に、『めぐる、22号が3倍面白くなる会』と題した制作秘話や取材の裏話をみなさんと対話するお話会を開催しました。特集を作るにあたり、アドバイスをいただいた『フードハブ・プロジェクト』の農業長であり、神山町で米作りを続ける白桃薫さんをゲストに迎え、友の会会員・めぐる、ライターなど関係者を含め16名にご参加いただきました。
「めぐる、友の会」とは。
郷土誌『めぐる、』を安定的に発行し、“場”をつくり、『寄合』『行事』を開催するためのものです。『めぐる、友の会』に入っていただき、その資金でみなさんと一緒に徳島や地域を守り、未来を考え次世代に繋げていきたいと思っています。
詳しくは↓↓↓
参加者には、誌面で紹介された『me bakes(ミーベイクス)』さんのグルテンフリークッキーと、めぐる、編集部が収穫した上勝阿波晩茶がお土産として手渡されました。
『me bakes』さんは「米粉100%のおやつとパンが気になる」(p.26~)というコーナーで紹介されています。店舗を持たない焼き菓子屋として県内各地で出店しながら、米農家である実家を手伝っているそう。外はさっくり、中はしっとり。アメリカの家庭で手作りされるお菓子の“アメリカンベイク”をモチーフにした米粉クッキー[オリジナルチョコレートチャンク][スニッカードゥードル(シナモンシュガー)][みそごま]の3種類を持ってきてくれました。分厚くざっくりと丸められたかわいい見た目のクッキー、とってもおいしかったです。
「友の会」初めての寄合ということでまずは自己紹介。徳島に愛を持つのは皆同じ。アットホームな空気感の中、お話会がスタートしました。
特集の方向性を決定するまでの経緯や書ききれなかったけれど伝えたいことなど、編集長と白桃さんの対話を皮切りに、取材担当者による誌面には載っていない取材秘話が繰り広げられました。
「徳島の米づくりは生業としている大きな規模のものと、自分たちが食べる分だけ・景観を守るために続けるといった小さな規模のものに二極化している」。「徳島県は阿南市の生産量や田んぼが広がる風景よりお米を身近に感じるが、実は数字で見ると“お米をつくっていない都道府県ベスト10”にランクインする」という現状について、身近すぎる食材だけどよく知らない徳島の米事情や方向性について話が進み、参加者からも質問が。
「米にこだわり米だけにこだわらない」(p.16~19)のページでは「米農家に生まれていなかったら米屋でお米を選びたい」という白桃さんの言葉に参加者は釘付け。米に合わせるさまざまな食べ物や調理方法によって米をセレクトする楽しさを知ることができました。
話は連日メディアで報道されている米不足についての話題にも。
「『あるシンクタンクからは、2040年時点で113万ヘクタールの耕地が確保できなければ、慢性的に米が不足するという提言が出ています。昨今の騒動は序章に過ぎません』と堀江さんは表情を引き締める。」(めぐる、22号、p.37より引用)と紹介された「米農家が考える「未来」とは」(p.34~37)のページをみんなで対話・熟読。
「失ってから大切さに気づくことはよくあるけれど、お米にも言えること。永遠に身近にあるものだと思っていたけれど……」という参加者の発言もあり考えさせられるシーンとなりました。
終盤には、特集のタイトルにもなった「お米のこれから」について。
「米不足が騒がれている今こそ一人ひとりがお米について考えなければいけないタイミングです。近い将来食べられなくなるかもしれないですが今、お米のことを考えられる人はこれからも食べ続けられる未来があると思います。生産者と消費者が繋がっていくきっかけになっていければ」と白桃さん。
当たり前だった食も風景も変わってしまうかもしれない転換期の今だからこそ、身近なお米のことを探ってみるとこれからが少しずつ見えてくるかもしれません。近い存在である「お米」のことを「友の会」の皆さんと一緒に考え、一緒に勉強する場をつくることができました。
お話会終了後も話に花が咲き、初めて顔を合わせる参加者の方々も会話を楽しむ時間が続きました。私たちの徳島のことを自分事として考えているみなさんとの時間はあっという間。個人的には学び、一堂に会する心地良い温度感・温かさ、地元やこれからに対する危機感……さまざまな感情を経験したよい時間となり終了。
ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました!
次回は11月7日(木)に『お米の品種食べ比べ会』を実施予定。
詳細は『めぐる、』の各種SNSをご覧ください。
たくさんの方のご参加をお待ちしております!
会員限定イベントの参加や『寄合』『行事』への優先招待がある「めぐる、友の会」もよろしくお願いします!
めぐる、編集部
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