2021/10/15 14:28
まっつん
【街ネタ】 コロナ禍で学生のインターンシップも新しい様式に!? メニュー開発したたい焼きの中身は、あの徳島の特産品!
どうも、編集長のまっつんです!
いきなりですが、最近SDGs(エスディージーズ)という言葉をよく耳にしますよね。
SDGsとは…
持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)。貧困、不平等・格差、気候変動による影響など、世界のさまざまな問題を根本的に解決し、すべての人たちにとってより良い世界をつくるために設定された、世界共通の17の目標。
ちなみに17の目標は、それぞれ
1 貧困をなくそう
2 飢餓をゼロに
3 すべての人に健康と福祉を
4 質の高い教育をみんなに
5 ジェンダーの平等を実現しよう
6 安全な水とトイレを世界中に
7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
8 働きがいも経済成長も
9 産業と技術革新の基盤をつくろう
10 人や国の不平等をなくそう
11 住み続けられるまちづくりを
12 つくる責任つかう責任
13 気候変動に具体的な対策を
14 海の豊かさを守ろう
15 陸の豊かさを守ろう
16 平和と公正をすべての人に
17 パートナーシップで目標を達成しよう
となっています。
「あわわ」でも遅ればせながらこのうちいくつかの目標にチャレンジしようということになったので、ほかの企業や団体がどんな取り組みをしているのか気になるところです。
そんなこんなでネットサーフィンしていると
「大学生がSDGsを意識したメニューを考え、そのメニューがキッチンカーで販売されている」という面白い情報を発見!
気になったので、早速大学にTEL!
お話を伺えることになりました。
コロナ禍だからこそ生まれたユニークなインターンシップ
まず、お話を伺ったのは、キッチンカーで販売するメニューを考えた学生が所属する徳島大学生物資源産業学部の宇都義浩教授です。
まっつん
こんにちは!「大学生がSDGsを意識したメニューを考え、そのメニューがキッチンカーで販売されている」と聞いてうかがいました。
宇都教授
ありがとうございます。実は9月中頃まで『道の駅いたの』さんの敷地内に展開されていたキッチンカーで販売されていたのですが、現在は徳島県内では販売されていないんです。
まっつん
徳島県内では販売されていない? ということは県外で販売しているんですか?
宇都教授
はい! それをご説明するには、まず今回の経緯を説明したほうがいいですね。
メニューを販売しているキッチンカーは大学のものではなく、長野県に本社を置く『プロジェクト白馬グループ』さんの物なんです。『プロジェクト白馬グループ』さんは約10年にわたり長野県白馬村を中心に全国4カ所でアウトドアを活用した子ども向けの体験プログラムとSDGs教育を実践。子どもたちの豊かな感性や協調性を育むサポートをされていて、身近なところでいうと『ネスタリゾート神戸』のアクティビティなども手がけられていますよ。
共通の知人を通して『プロジェクト白馬グループ』さんとつながったのですが、いつもアイデア豊かで面白い取り組みをされていて、いつか大学とコラボできないかと考えていたんです。
まっつん
そんななか新型コロナウイルスの猛威ですよね。
宇都教授
大学はオンライン講義が当たり前になりましたし、インターンシップも企業への訪問は2020年度から中止。資料をもとにレポートを作成して、インターンシップ終了という非常に味気ないものになっていました。
まっつん
確かにそれは残念ですね。せっかくの機会なのに。
宇都教授
そうなんです。私は徳島大学生物資源産業学部のインターンシップ委員長もしておりまして、「どうにかできないか?」と頭を悩ませました。そのことを『プロジェクト白馬グループ』さんに相談してみたところ、「そうであればぜひうちと」とコラボを快諾いただき、今回のキッチンカーで販売するメニュー開発インターンにつながりました。
提供のしやすさや食べやすさから揚げピッツァ or 揚げたいやきにしたいというリクエストをあらかじめいただいており、学生にはSDGsの課題を解決するという条件のもと具材のメインとなる食材を考えてもらうというインターンです。しかもレシピ開発は『プロジェクト白馬グループ』専属のプロのシェフに担当していただきました。プロジェクトの一員としてアイデアを考える・実践的なSDGs教育といった点では、学生にとっても良い経験になったのではないかと思います。
まっつん
実際に販売もされたんですよね。
宇都教授
はい! 『道の駅 いたの』さんに協力を打診したところ、「こちらも地域の学生さんの役にたてたら」とOKをいただきました。そして約1週間『プロジェクト白馬グループ』のスタッフの皆さんがキッチンカーで今回のメニューを販売。買い物をされにきたお客様や地域の皆さんに購入いただいたと聞いています。現在はグループが運営する『ネスタリゾート神戸』にキッチンカーを展開。引き続き今回のメニューが取り扱われているそうです。
まっつん
いろいろな人の尽力があって今回のインターンにつながっているわけなんですね。
コロナ禍だからこそ生まれた、新しいインターンのかたちといってもいいんではないでしょうか?
宇都教授
はい、おっしゃる通りですね。私も今回1回だけの特別なものにしたくない想いでいます。『プロジェクト白馬グループ』さんからも、「今後も続けていきたいですね」といった話をいただいており、第2弾、第3弾も実現すればいいなと考えています!
まっつん
SDGs:17 パートナーシップで目標を達成しようですね!
貴重なお話ありがとうございました。
徳島の特産品を有効活用したアイデアメニュー
次にお話を伺ったのは、メニューのアイデアを提案した徳島大学生物資源産業学部4年の合田(ごうだ)萌々花さんです。
まっつん
はじめまして! まず、合田さんが普段どんな勉強をされているか教えてもらえますか?
合田さん
私は普段がんの放射線療法で使用される放射線増感剤(放射線の効果を増強する薬剤)についての研究を行っています。なので、今回の企画とは関係ない研究を行っています(笑)
まっつん
思い切った決断ですね! では、なぜ今回のメニュー開発のインターンシップに参加しようと思ったんですか?
合田さん
このメニュー開発はSDGsに則ったものという事で、徳島の食材を使ってSDGsに繋がるような料理を考え、地産地消に繋げる事ができればと思い、このインターンシップに興味を持ちました。
まっつん
開発したメニューのことを教えてください。
合田さん
私はSDGsの12:つくる責任つかう責任(持続可能な生産消費形態を確保する)を目標に設定し、徳島県内の食材事情を調べました。そのなかで徳島の特産品である鱧に売れ残りがあることを知り、この鱧を使ったメニューを提案しようと思いました。鱧はおいしい魚なのですが、癖が強く食べづらかったり、若い人たちにとってはあまり身近な魚でなかったり、その点ももったいないなと感じて、手軽に鱧が食べれるアイデアを絞りだしました。その想いをプロのシェフに汲み取っていただき、完成したのが[小松島ハモとタルタルの揚げたいやき]です。
まっつん
挑戦するにあたってやりがいを感じたところや面白かったところを教えてください!
合田さん
鱧を癖なく手軽に食べるためにはどんな料理がよいか考えた点です。若い人にも食べて欲しかったので、値段が高くなっても良くないと思いました。そこで、火を通して、揚げたい焼きの中に詰めたら食べやすいし屋台料理っぽくて気軽に食べられて良いのではないかと思いつきました。
まっつん
なるほど。確かにおやつ感覚で食べられるメニューになっていますよね。実際に食べてみたかった~。次機会があれば! 本日はありがとうございました。
取材を通じて熱意があれば誰もがSDGsに取り組み、実践していけることがわかりました。また、その輪が広がりつながることで今回のインターンのように、全く新しいアイデアも生まれるかもれしません!徳島大学のSDGsインターンシップ。
次はどんなワクワクが生まれるか注目です。