《阿南市／カフェ＆ギャラリー ル･コアン》こんなところに！？　定食が絶品の店。一皿ずつ思いをこめた、優しい味が広がるランチ

カフェ＆ギャラリー ル･コアン／阿南市津乃峰町

▲取材時のメインは2 種の魚フライ盛り合わせ。

［ランチ］のメインディッシュは月・水曜が肉、火・金曜が魚、木曜が丼、土曜はおまかせとなっています。

取材時のメインは魚のフライ盛り合わせ。色鮮やかなトマトソースに食欲をそそられ、揚げたての大きなフライをひとくちかじると、サクッ、ふわぁっとした食感。衣のサクサク感とふわふわの魚の身、そしてさっぱりとコクのあるトマトソースは赤ワインとトマトを煮詰めて作ったもので、相性は抜群です。

小鉢やデザートも旬の野菜や果物を使い、その季節に合う色や味まで考えて提供するという手の込みよう。地場のものを中心に使い、化学調味料はできるかぎり使わないようにしているそうです。料理担当・姉の信子さんの「おいしく食べてもらいたい」という思いがすみずみまで行き渡った、優しさあふれた定食です。

「食後のコーヒーまで含めておいしかった、と思ってもらいたくて」とコーヒーは、お客が食べ終わってから豆を挽いて淹れてくれます。最後の一滴まで気持ちのこもった定食にクチコミでお客が増え、多くのファンが『ル・コアン』に足を運びます。

ゆるりと流れる空間で心ゆるまるひと時を

実家のはなれを改装してオープンさせた『ル・コアン』。ガチャッと扉を開け、思わず「おじゃましま～す」と言いたくなるほど、まるで自宅にお邪魔しているような雰囲気に包まれます。「はーい、どうぞ」とにこやかに迎えてくれた千代さん。民家の面影が色濃く残った内装は洋風レトロで、なんだかタイムスリップしたような気分になります。

▲大きな窓の外は庭。電気や天井の模様が洋風レトロで可愛い。

圧倒的に女性のお客が多く、おひとりさまで席が埋まることも。お客との会話を大切にしている二人が幸せを感じる瞬間は、「お客さんと世間話をしているとき」。そんな姉妹とおしゃべりを楽しみに来るリピーターも多いそう。

▲にこやかな笑顔がチャーミングな姉妹がゆったりと営む。

徳島生まれ、徳島育ちのお二人が『ル・コアン』をオープンさせたきっかけは第2の人生を始めるため。「姉妹でなにかをする」ことにこだわり、出した答えがカフェだったのです。誰かと繋がっていたいという気持ちも大きかったそうです。

▲徳島在住の人による小さなギャラリー展。

ゆるゆると自分達も楽しみながらやっていこう、と知り合いや仲間に喜んでもらうために始めた『ル・コアン』のもうひとつの一面が月替わりのギャラリー展。壁や廊下に飾られた作品と笑顔の素敵な姉妹があなたを出迎えてくれますよ。

▲「C」の文字とコーヒーが書かれた茶色の看板が目印だ。

※この記事は、2019年10月号Geenで掲載した内容です。