2020/04/17 14:33
あわわ編集部
《まとめ》ふと思い出す懐かしの味!”徳島県民が選ぶふるさとお菓子7選
子どもの頃食べたお菓子といえば、スーパーで100円以内で如何にたくさん買うか試行錯誤した駄菓子たち(ヨーグルや5円チョコなど)な世代の私ですが、
「懐かしの味」と聞かれたら「昔これよく食べたのよね~懐かしい~」と言う母と食べた、なんだか優しくて素朴な味のお菓子です。「ふう~ん、これが懐かしい味なんだ~」と思って食べたから。笑
スーパーに行けば、街をあるけば、迷うほどお菓子が見つかりますが、ふと久しぶりに帰りたくなるのが「懐かしの味」。
徳島で生まれ育った35歳以上の人から、「昔、よく買ってもらった」「食べると子どものころを思い出す」そんな声が集まったお菓子を紹介します!
松の下 石川菓子店(いしかわかしてん)
小さくても思い出に残る大きな存在感
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▲みんな大好き[一口まんじゅう]。
大正8 年の創業から現在までの約百年間[一口まんじゅう]の一点突破で販売を続けてきました。
「その日にできたものを、その日のうちに食べてほしい」との思いで、毎日夜明けごろから仕事にとりかかるそう。和菓子作りは気温や湿度で仕上がりに差が出る、繊細な仕事。その日の空気を肌で感じ「水分を多めにしよう、ふかす時間を長くしよう」と決めるそうです。
1 世紀もの間、お客さんがいつ訪れても最高の品質を提供し続ける技術を守り続けてくれたことに脱帽…!
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▲20 個入340 円・30 個入510 円・50 個入850 円。
「単なる“ おいしさ” のみを追求するのではなく[一口まんじゅう]を食べてなごみ、人々が繋がるように、という理念はずっと大切にしたいですね」と4 代目。赤ちゃんのほっぺたのような、もちふわの皮にくるまれた上品な甘さのあん。
早いときには午前中で売り切れることも珍しくない。小さい子どもやご年配の人まで、小ぶりなまんじゅうの愛されぶりは世代を超えます。
《データ》
松の下 石川菓子店(いしかわかしてん)
Tel.0884-44-2583
阿南市羽ノ浦町古庄大坪原31-5
営/ 8:00 ~昼ごろ※売切次第終了
休/日曜
P/ 8 台
●カード不可
ホームページ
株式会社 高松製菓(たかまつせいか)
ハレの日のおやつから日常的なおやつへ
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米粉ともち粉、蒸したサツマイモを練りこみ、つぶあんを包んだいも餅。かつてはおめでたいことがあった時に食べられていたといいますが、スーパーマーケットで買えるようになってからは日常のおやつに。
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▲[いも餅]は3 個入り160 円。販売店によっては2 個入り(110 円)もあり。※各税抜
『高松製菓』では創業した昭和55 年から、鳴門市里浦町産の鳴門金時を使用。あんこは甘さ控えめで、全体の6 割強を占める鳴門金時の甘味と風味が際立ちます。生地はじっくり時間をかけて練ることで、歯切れの良いもっちりとした食感に。一日に作られる数はおよそ千個にもなるそう!
《データ》
株式会社 高松製菓(たかまつせいか)
Tel.088-665-8055
徳島市金沢2-101-6
※『マルナカ徳島店』(徳島市西新浜町1-6-1)、『キョーエイタクト店』(徳島市南島田町3-46-1)などで販売
御菓子処 もみじや
この味を知らぬ阿南市民はいないだろう
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▲「初めてきたお客さんには手に取ってほしい」と若きパン職人・岡﨑さんが語る[三角パン]は180 円(税抜)。
約150 年前、阿南市の富岡商店街で誕生した『もみじや』。手土産用の和菓子が主だったが、戦後「パンは売っていないのか」とアメリカ兵が多く訪れたため、パンの販売を始めたそう。
70 年前に生まれたロングセラーの[三角パン]は子どものころのおやつとして、同市で確固たる地位を築いています。中央のカステラ部分は和菓子のような優しい甘さで、その両側に甘酸っぱいフルーツジャムが寄り添う◎和と洋のいいとこ取りした逸品です。
《データ》
御菓子処 もみじや
Tel.0884-22-0115
阿南市富岡町内町244
営/ 8:30 ~ 18:00
休/日曜、第3 火曜
席/55席
P/ 3 台
●カード不可
ホームページ
千虎菓子舗(せんとらかしほ)
黒糖のやさしい香りと甘さが包み込む
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▲自分用のおやつとして買いに来るお客さんが多い[ほたようかん]は、2 切で180 円。
材料は小麦粉・重曹・沖縄産の黒糖のみという至極シンプルな[ほたようかん]。いわゆる黒糖蒸しパンで、阿波弁で“ ほた” は空洞、蒸しあがりの四角い見た目がようかんに見えることから、この名になったといわれています。
昭和40 年ごろから店頭に並び始め、今も製造方法は変わらず。ふわんふわんの食感をほおばると、じんわりと素朴な甘みが広がります。「牛乳との相性が最高なので、ぜひ試してみて!」と笑顔満点のおかみさん。
《データ》
千虎菓子舗(せんとらかしほ)
Tel.088-652-1276
徳島市両国橋31
営/ 10:00 ~ 18:00
休/日曜
P/なし
●カード不可
浅井製菓所(あさいせいかしょ)
幸せをおすそわけした甘~い縁起もの
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婚礼の日に花嫁が近所を挨拶しながら歩く“ 初歩き”で配った花嫁菓子。ほとんど手作業で作られており、使われているのはもち米と砂糖だけとのこと。練ったもち米を焼き、水で溶いた砂糖を表面にコーティングしています。
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▲[花嫁菓子]は一袋5 枚入。可愛らしい巾着や箱に入ったものもあり、金額はHP で確認を
サクッとした食感で砂糖の甘みと米の風味がやさしく、お茶と一緒にいただきたくなるお菓子だ。現在は結婚式の在り方も大きく変化し“ 初歩き” は少なくなったものの、引出物や手土産としても人気を集めています。
《データ》
浅井製菓所(あさいせいかしょ)
Tel.088-631-1947
徳島市南田宮3-6-42
ホームページ
※『ゆめタウン徳島』(板野郡藍住町奥野東中須88-1)、『徳島阿波おどり空港』(板野郡松茂町豊久朝日野16-2)、『阿波おどり会館』(徳島市新町橋2-20)などで販売
ふじや
冬の風物詩だったカリカリの餅菓子
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元々は正月に残った餅を使って、徳島全域で作られていたへぎもち。薄くスライスした餅を油で揚げた、米の風味を感じる素朴な冬のお菓子です。『ふじや』では25 年ほど前から製造をスタート。
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▲[揚げおへぎ]は一袋400 円(税抜)。つるぎ町周辺では“ いもへぎ” と呼ばれることもあるそう。
美馬市産のもち米のほか、黒糖、鳴門金時、ごま、きびなどを使用しており、袋を開けるとこうばしい香りが広がる。以前は青のり味やエビ味のへぎもちもあったそうですが、現在は一番人気のあった黒糖のみに。全国から問い合わせも多く、お取り寄せも可能です◎
《データ》
ふじや
Tel.0883-64-2371
美馬郡つるぎ町半田中藪149-1
ホームページ
※『マルナカ徳島店』(徳島市西新浜町1-6-1)、『イオンモール徳島』(徳島市南末広町4-1)、『阿波食ミュージアム』(名西郡石井町高原中須154)にて販売
和菓子・パン工房
松福堂(しょうふくどう)
徳島の伝統工芸が詰まった小さな和菓子
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▲[しじら織]は1 個120 円。
郷土織物の代表である “ 阿波のしじら織” の凹凸部分を表現して焼き上げた阿波民芸菓。「体に良い和菓子を」との思いから厳選した材料のみを使用した和菓子です。
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▲手土産用に最適な1 箱10 個入(1,400 円)もあるとのこと。※各税別
白あんの優しさに、ほっこりとした徳島産の栗の味、蜂蜜の深いコク。そして鼻をかすめるのは、ほのかなラム酒の香り。お茶だけでなくコーヒーにもよく合う万能な逸品…!
豊富な品ぞろえのうえ、バラ売りもしているため、贈答用のお菓子を求めて来訪するお客さんが多いそうです。
《データ》
和菓子・パン工房松福堂(しょうふくどう)
Tel.0884-23-0707
阿南市下大野町松ノ本51-4
営/ 8:30 ~ 18:00
休/日曜
P/ 15 台
●カード不可
※この記事は、2020年GEEN3月号で掲載した内容です。