2022/02/01 14:14
しげさん
『イケてる! 農業者さん数珠つなぎ』第8回 中農園 中啓司さん 完璧な甘みと酸味のバランスを目指し[不知火]一本で勝負!
イケてる! 農業者さん数珠つなぎも今回で8回目。今開催中の徳島フェアとの連動企画はこれで最後となります。
いや~、あいかわらず徳島フェアの反響はすごいです。みなさんもうご覧・ご利用いただけましたよね?
奥ゆかしい徳島が自己主張するとハンパないですね。
2022年2月28日(月)までフェアを開催していますので、これを機会にぜひご購入、お知り合いに紹介くださいね!
さて、話は変わって最近私が一番YouTubeで検索、視聴しているジャンルは
「畑のモグラ撃退法」
我が『しげファーム』は相変わらず、モグラに縦横無尽にめっちゃ掘られ、しかも野ネズミとのコンボ攻撃も食らっています。
ソラマメを全部ネズミに持って行かれた跡地には2月末くらいに、ジャガイモを植えようと思っているんですが、また種イモを全部持って行かれるんじゃないか不安で…。
ホームセンターとかに匂いでモグラ撃退する薬剤売ってるのは見たんですが、これ畑には不使用って書いてあるんですよね。あと、捕まえる罠もあるようなんですが、罠にかかったとしてそのモグラどうしたらいいの?って思いますよね。
生きてても死んでても…。
いろいろYouTubeで方法調べた結果、とりあえずジャガイモ植える予定の畝をコの字型に曲げた針金を等間隔に刺して囲ってみようと思います。なんでも、モグラがこの針金にぶつかったら引き返していくそうです。うまくいったら範囲を広げていこう。
モグラたたきみたいに頭出してきたら叩きたいわぁ~。
ん? これってデコポン?
徳島県は言わずと知れたすだちの産地としても有名ですが、さらに今回紹介する[不知火]に木頭ゆずやゆこう、勝浦みかんなど柑橘系果実の宝庫。中農園が栽培する[不知火]は高糖度とそれを引立てる爽やかな酸味、その絶妙なバランスが特長です。
さて、この[不知火]の写真を見て「へぇ~、なんだかデコポンみたい」と思った人はお目が高い。デコポンというのは熊本果実連が所有する登録商標、すなわちブランド名で、品種は不知火なんです。
取材に訪れたのは9月の下旬でまだ日中の気温は高く、汗ばむことも多かったある日。圃場には約900本の[不知火]の樹が見渡す限り定植され、その枝には濃緑で若々しい不知火が結実していました。
その光景はまさに圧巻。う~ん、テンションあがる~♪
この圃場を管理するのは、『中農園』の中啓司さん。ピーク時こそ臨時スタッフを数名雇うことはあるものの、基本的にはすべての作業を一人で行っているそうです。
中さんが家業を継いだのは普通に会社員をしていた平成23年のこと。突然のことで心の準備もできていないままの就農でした。
わからないなりに自身でインターネットで調べたり、栽培ごよみを見たりしながら作業を行っていた中さんを見て周りの人たちは、「全部の樹を枯らしてしまうんじゃないか?」と心配していたそうです。
しかし、周囲の心配とは裏腹になんとか1年目から出荷にこじつけることができました。それがなければ今のこの壮大で美しい圃場を観ることができなかったのかと思うと何とも感慨深いですね。
[不知火]の収穫までの工程と『中農園』のこだわり
[不知火]栽培の1年のサイクルは3月に枝の剪定を行い、7~8月にいい実だけを残してその実に栄養が行きわたるようにそれ以外の実を摘み取る摘果作業。そうして、10月中旬からは大きくなってきた実が自分自身の重さで落ちてしまわないように一つひとつ丁寧の枝釣り。年末には寒さ対策のために袋がけをして、いよいよ2月の出荷時期を迎えます。
『中農園』圃場管理のこだわりは、果樹の健全な育成を促すため、必要最低限の農薬使用にとどめることだといいます。最小限とはいえ農薬使用管理履歴の記載を徹底していて、時系列的に記録し開示できる体制も整えています。また圃場に除草剤などは一切使用せず、自然農に近い草生栽培を実践し、徳島県が食品安全、環境保全、労働安全に配慮した生産者を認定する制度、『とくしま安2GAP』を取得しています。
[不知火]を出荷するときは購入した人の期待を裏切らず、最高の状態で販売できる時期を判断するため、フルーツセレクターを使用して糖度・酸度の測定と、徹底した品質の管理を行っています。『中農園』での出荷基準は糖度が13度以上、酸度1.0度以下。それに満たないものは追熟し、糖度が上がるのを待って出荷してます。このこだわりとひと手間が『中農園』産[不知火]の安定したおいしさの秘密です。
『中農園』の販売展望とは
最初は先代と同じようにJAを通して市場に出荷していたが[不知火]の販売先も、現在は、ECサイト、産直、大手スーパーマーケット、ふるさと納税の返礼品など多岐にわたっています。栽培品目は不知火一本でも、販路を分散することで販売経営のリスクヘッジを行っています。
中さんが、日頃から心がけてるのは「良いものを適正価格」ということ。奥さんが書いた“でこちゃん”のシールと感謝の気持ちを添えて届けるのだという。不知火を通じて繋がる中さんの想いと、購入者の笑顔が目に浮かぶ。
中農園
吉野川市川島町桑村2159
TEL.090-8698-5759