2020/02/10 16:05
あわわ編集部
《まとめ》徳島で出会える!こだわりの手作りスイーツ④4選
雑貨店や産直市、イベント会場など、専門店以外の場所でふと、手作り感があふれる素朴だけど目に止まるお菓子に出会うことってありませんか?
それは、シンプルな焼き菓子だったり、プレーンなケーキだったり。埋もれてしまいそうなほど素朴なもの。だけど「工場で大量生産してます!」という感じで綺麗にパッケージングされたお菓子ばかり見慣れているせいか、ふと他と違う佇まいに惹かれるんですよね。
ふと口にしてみると
甘さはほんのりで、素材の良さを感じるお菓子。一口一口大事に食べたくなる。どこかほっとするようなやさしい味わいにまた帰ってきたくなる。そんな暮らしに寄り添ったお菓子。
店舗は持たないけれど、知る人ぞ知るのとっておきの愛されお菓子。そんなお菓子の作り手を訪ねてみました。作り手のこだわりを知ると、選びたくなる気持ちが増すはずですよ♪
※掲載の価格は12月中旬のものです。価格は変動することがありますので、ご了承ください。
※予約販売ができる場合、大量に注文は早めのご相談を。
BAKE SHOP FOOのお菓子
イメージした「おいしい」が形になる歓び
[キャロットケーキ]
▲[キャロットケーキ]は1カット350円(道の駅温泉の里神山での販売価格)。徳島産のニンジンを使い、バターではなく米油で仕上げをカリッとさせた逸品。
◇◆お菓子の作り手◆◇
「自分の好きなことに邁進しようと思って、神山町にやってきました」と話すのは、作り手の髙木由美子さん。東京で食にまつわる仕事に携わり、お菓子を作ることが好きだった髙木さんの転機は、ずっと気になっていた横浜のパティシエのお菓子教室に参加した時だった。
「それまでは”ただ作っているだけ”だったお菓子作り。その方のお話を聞いたことによって、自分にとっての”おいしい”を形にできるようになりました」とのこと。
▲「屋号の『FOO』はつづりは違いますが、フランス語で“火”という意味」と髙木さん。火を扱う仕事をする、ということで付けたそう。
「世の中にはクッキーひとつとってもいろんなレシピがある。どれが正解かわからないまま作るのではなく、まず出来上がりの味わい・香りなどをイメージし、そのために必要な食材を選び、必要な量を使い、イメージした通りの出来栄えになる。」そんな話を聞いてさらに作るのが楽しくなったそう。
いろんな人に食べてほしいという気持ちが大きくなり、店を構えることなく販売を始めました。
▲季節限定商品[りんごのタルト]。サクサクした生地にりんごの甘酸っぱさがベストマッチ。
◇◆BAKE SHOP FOOのお菓子◆◇
まず初めに商品化したのは[キャロットケーキ]。すごい量のニンジンのすりおろしとカットが入るというパウンドケーキです。ほどよく歯応えのあるしっとりした生地、ニンジン本来の甘味。
シナモンなどのスパイスもしっかりと利いているけれど、意外と子どものリピーターも多い!イベント会場で購入してすぐ食べた人が、もう一度買いに来ることが頻繁にあるそう。
季節のフルーツを使ったタルト・クッキーも誕生し、バリエーションは増えるばかりです。
▲[ガトーショコラ]も不定期に登場。イベント出店時などにお目見えする
また、髙木さんは生粋の甘党というわけではなく、だからこそ一歩引いてお菓子を見ることができる一面も。白砂糖を控えたりと時世にのった素材を選んではいますが、「必要な甘さは投じたい」と語ります。その潔くお菓子道を貫く姿勢も含めて、『FOO』のお菓子はとても魅力的です。
BAKE SHOP FOO(ベイクショップフー)
☆主な販売場所/『道の駅温泉の里神山』
☆イベント出店/直近はなし
名西郡神山町神領西上角151-1
●予約販売/電話かFacebookのメッセンジャーで連絡、受取場所は要相談
●お菓子一例/プリン300円、シュークリーム300円※すべて税抜(道の駅温泉の里神山での販売価格)
●Facebookは「BAKESHOPFOO」、Instagramは「bake.shop.foo」で検索
●問/080-5667-0400
*hibi-ra *のお菓子
スイーツと漢方、二足のわらじで活動する
[濃厚チーズケーキ]
▲[濃厚チーズケーキ]は1カット280円。通常はカットして販売しているが、取り置きなどではホールも用意してもらうことができる。
◇◆お菓子の作り手◆◇
作っているのは、漢方スタイリストの吉田さん。昔から医学に関心があり、医学部を目指していた時期も。ある日、偶然目に留まった漢方薬膳検定に興味を持ち、勉強しているうちに漢方の奥深さにハマってしまったそう。
普段は資格を生かし、食事で体質改善を図る漢方ライフケア教室や、漢方ごはん料理教室などを実施しています。お菓子作りは趣味だったそうですが、おいしさに感激した友人たちに勧められ、開業することに。
▲吉田さんは漢方スタイリストのほか、漢方養生指導士と健康管理士1級の資格も持つ。
「食べることで元気になってもらえるようなものを作りたい」と吉田さん。イベント時でも、漢方について気になることがあれば直接聞いてみて!
▲スイーツのほか薬膳茶などもあり。2020年はたくさんのマルシェに出店予定だ。
◇◆BAKE SHOP FOOのお菓子◆◇
イベントに出れば早々に完売してしまい、最近は個別注文が絶えないという人気急上昇中の『*hibi-ra*』のお菓子。レシピは数知れないほどありますが、特に人気なのがチーズケーキです。チーズと一緒にホワイトチョコレートを加えることでグッと濃厚に。
底にはビスケット生地が敷き詰められているので、サクサクとした食感も楽しめます。
▲[からだ想いのグラノーラ]は200gで600円。マイバッグに入れて持ち歩いている人もいるそう。
漢方の知識を生かしたものもあり、看板メニューのグラノーラもその一つ。松の実やショウガなど17種のオーガニックを中心とした素材と、3種類のスパイス入り。体がぽかぽかと温まると評判で、キロ単位で注文が入ることもあるとのこと。
漢方ライフケア教室美・活・巡*hibi-ra*(ひびら)
☆主な販売場所/『喜多野安心市』、『いせや農場』ほか
☆イベント出店/直近はなし
徳島市応神町西貞方喜多野14-1
鳴門市大麻町東馬詰字弐番越8-1
●予約販売/前日までに電話・メールで連絡、受取場所は要相談
●お菓子一例/アップルパイ700円、紅茶のフロランタン200円、フォンダンショコラ風ガトーショコラ200円
●Facebookは「Hibira」で検索
●問/090-1328-1999、hibira2016@gmail.com
ブラウニー母さん のブラウニー
うっとりするほどの、とろけるブラウニー
[ホワイト][プレーン]のブラウニー
▲ミルキーで柔らか食感の[ホワイト](1カット330円)と一番人気の[プレーン](1カット290円)。HPではホールでの販売も。
◇◆お菓子の作り手◆◇
「お母さんのブラウニー、ぜーんぶ好き!」。作り手のご夫婦と一緒に出迎えてくれた、娘のふうこちゃんに「お母さんのブラウニーはいろんな味があるけど、どれが一番好き?」と聞くと、にこーっと満面の笑みで、こう答えてくれました。
これだけの笑顔を生み出すブラウニーとはいったいどんなものなのか。手がけているめぐみさんは「ブラウニーしか作れないんですよ」と話しますが、だからこそ極めていて、めぐみさんにしか生み出せない味になっているのです!
▲ブラウニーを生み出す母さんの1日は、朝4時の仕込みからスタートする。
◇◆BAKE SHOP FOOのお菓子◆◇
「忘れられないあの人…」のように記憶に残る口ざわりと、素材の織り成す深い味。まるで生チョコを食べているかのような、とろりとした濃厚な味わい。一切れのサイズはそこまで大きいわけではありませんが、食べ切ると満たされた気分になります。
「無店舗だからこそ、素材に投資できる」と、フランス産の最高級のクーベルチュール・チョコレート、阿波和三盆糖、国産高級バターなど、夫婦で厳選した質の良いものを惜しみなく使用。
ふうこちゃんのような小さな子どもでも安心して食べられるように、と素材にこだわっている。健康と安全を第一に考えながらおいしさも追求し、チョコの濃厚さと、和三盆のふんわりした甘さが調和した仕上がり。ふうこちゃんが「全部好き」と答えるのも頷ける。
▲315種類のスパイスをブレンドした自家製コーラ。イベント時でのみ販売。500円
ブラウニー母さん
☆主な販売場所/『イタリアンジェラートドルチェ』
☆イベント出店/毎月最終日曜の「とくしまマルシェ」
阿波市阿波町大道北190−1
●予約販売/オンラインショップ有
●お菓子一例/ザ・ベスト1カット440円・ホール4,100円
●HPは「ブラウニー母さん」で検索
●問/browniekasan@gmail.com出しです。
Atelier Asamiのお菓子
素材を組み合わせる楽しさを追い求めたい
[わかめと藻塩のクッキー]
▲マイルドな塩のうま味がメイン。小松島の米粉も入っているので、味にまとまりを感じる[わかめと藻塩のクッキー](5枚入200円)。
◇◆お菓子の作り手◆◇
パティシエになるのが小さいころからの夢だったというあさみさん。一度は別の道を歩みますが、お菓子を作りたい気持ちが冷めず、作り手として徳島で活動を始めました。
お菓子作りが好きな母の影響で、小学生のころからクッキーを焼いたり、誕生日ケーキを作ったり、自身もよくお菓子作りをしていたあさみさん。高校卒業後は神戸で別の仕事をしていましたが、夢を追ってホテルでパティシエールとしての道を踏み出しました。
2年の勤務を経て、よりスキルを磨くために、野菜スイーツを取り入れたフランス菓子店で勤務。そこで学んだ、素材の味を活かす技術が礎となって、『AtelierAsami』があります。しかし、まだまだ夢の途中。今後は種類をふやして、イベント出店もしてみたいと意欲的!
▲「イベント出店もしたいです」と笑顔のあさみさん。活動を始めて4カ月のホープだ。
「『チョコチップやバタークッキーのような、あま〜いものにしたら?』と母に言われたんですけど、素材の味を最大限活かしたお菓子を作りたくて徳島のいろんな食材を使って、これとこれを組み合わせたらどんな味になるんかなって考えるのが好きなんです。」と、ふっと微笑みながら答えてくれました。
その声色とはにかんだ笑顔から、お菓子の構想を練るところから楽しんでいるのを感じました。
▲スパイスがアクセントになった、大人のキャロットケーキ。昼下がりの紅茶と合わせて。
◇◆BAKE SHOP FOOのお菓子◆◇
お菓子の代表は[わかめと藻塩のクッキー]。名前だけ聞くと「どんな味なんだ・・・!?」と不思議に思いますが、その実体は〝おつまみクッキー〟。美波町で獲れた乾燥ワカメを粉末にし、海部郡の藻塩とあわせて焼き上げた、ミネラル豊富な海のクッキー。
ひとくちサイズでサクッと軽く、ぱくぱくといけてしまう。甘さはかなり控えめですが、マイルドな藻塩のほどよい塩加減なので、片手にビールがほしくなる罪なやつ!
▲上/優しい甘さにホッとする[キャロットケーキ]。下/[ゆずとローズマリーのパウンドケーキ]はハーブが爽やかに香る。※価格は未定
12月からは『道の駅日和佐』で新商品がデビュー。シナモンとナツメグが効いた[キャロットケーキ]と、爽やかなローズマリーの風味が口に広がる[ゆずとローズマリーのパウンドケーキ]。一つのお菓子の中に宿るあさみさんワールドへ、ようこそ♪
AtelierAsami(アトリエアサミ)
☆主な販売場所/『道の駅日和佐』
☆イベント出店/直近はなし
海部郡美波町奥河内寺前493-6
●予約販売/なし
●Instagramは「atelier_asami」で検索
●問/なし
○徳島の人気洋菓子店ピックアップ7選
○“黒いチーズケーキ”が気になる!
○夢見心地のシフォンケーキにうっとり。
○まずは写真におさめるべし! 徳島の進化系タピオカドリンクまとめ
~手作りスイーツシリーズ~
○《まとめ》徳島で出会える!こだわりの手作りスイーツ①5選
○《まとめ》徳島で出会える!こだわりの手作りスイーツ②4選
○《まとめ》徳島で出会える!こだわりの手作りスイーツ③4選
みはらしの丘 あいさい広場(小松島市)/産直市場 いせや農場(鳴門市)/地域交流拠点 箸蔵とことん(三好市)/野菜のセレクトショップ ええでないか(徳島市)/徳島新鮮なっとく市 物産館 阿波遊産(徳島市)/農産物直売所 えがお(鳴門市)/道の駅 みまの里(美馬市)
見出しです
※この記事は、2020年Geen1月号で掲載した内容です。