▲ひとくちサイズの[サブレココ](200円)。
みわのスロースイーツ
☆主な販売場所/不定期で『瀬戸内の海辺の喫茶店AO』
☆イベント出店/毎月最終日曜の「とくしまマルシェ」
鳴門市北灘町折野桜井56
●予約販売/なし
●ブログは「みわのスロースイーツ」で検索
●お菓子一例/レモンケーキ400円、ガトーショコラ400円、りんごのタルト450円
●問/なし見出しです
※この記事は、2020年Geen1月号で掲載した内容です。
雑貨店や産直市、イベント会場など、専門店以外の場所でふと、手作り感があふれる素朴だけど目に止まるお菓子に出会うことってありませんか?
それは、シンプルな焼き菓子だったり、プレーンなケーキだったり。埋もれてしまいそうなほど素朴なもの。だけど「工場で大量生産してます!」という感じで綺麗にパッケージングされたお菓子ばかり見慣れているせいか、ふと他と違う佇まいに惹かれるんですよね。
ふと口にしてみると甘さはほんのりで、素材の良さを感じるお菓子。一口一口大事に食べたくなる。どこかほっとするようなやさしい味わいにまた帰ってきたくなる。そんな暮らしに寄り添ったお菓子。
店舗は持たないけれど、知る人ぞ知るのとっておきの愛されお菓子。そんなお菓子の作り手を訪ねてみました。作り手のこだわりを知ると、選びたくなる気持ちが増すはずですよ♪
※掲載の価格は12月中旬のものです。価格は変動することがありますので、ご了承ください。
※予約販売ができる場合、大量に注文は早めのご相談を。
[美郷のおいしいを届けたい美郷スイーツセット]
▲[美郷のおいしいを届けたい美郷スイーツセット]は1,100円で、100個限定。ゆずジャムなどとセットになったものも60個限定であり(1,500円~)。
◇◆お菓子の作り手◆◇
8年前、梅酒に使用した梅を活用したいと立ち上がったのは美郷のお母さんたち。元々それぞれに工房を持ってお菓子やパンを作っていましたが、5人集まることによってよりパワーアップ!月一の定例会でアドバイスをし合ったりして、それぞれ商品のバリエーションもどんどん豊かになっているそうです。
普段はそれぞれに美郷物産館で販売していますが、バレンタインには1品ずつを持ち寄った特別なセットを用意。リピーターも多く「今年の内容は何?」と早速問い合わせが入っているそうです。
▲お母さんたちはいつも明るく笑顔全開。研究会のロゴが入ったおそろいの割烹着も可愛い。
◇◆美郷スイーツ研究会のお菓子◆◇
気になる今年の中身はというと、『天野農園』の天野さんは、自家栽培の完熟梅の梅のしを使った新感覚チョコレート。いつもは和菓子を中心に作っている南さんは、梅肉を隠し味に使ったココアボーロを。
『ほのぼの工房』の楮山さんは、自家製の生姜糖をチョコレートでコーティング。後藤田さんは自家製の天然酵母パンで黒糖味のラスクを。ブルーベリー農家の上野さんが作るのは、ピューレ状のブルーベリーとゆずをチョコでコーティングした、のしチョコだ。
お母さんたちをまとめる商工会の塩田さんは、「みなさん本当にパワフル!お菓子で美郷を盛り上げてくれています」と笑顔。今年のバレンタインは、お母さんたちの美郷愛が詰まったチョコレートでいかがでしょうか。
▲販売は1月25日(土)から2月14日(金)まで。専用の箱に入って販売される。
美郷スイーツ研究会
吉野川市美郷字峠463-3
●予約販売/前日までに電話で連絡、受取は美郷物産館など、配送も可(送料別途)
●お菓子一例/梅のし450円、ブルーベリージャム540円、げんこつ山310円
●問/0883-26-7888
見出しです。
[ミルキーシフォン]
▲ふわっと軽い[ミルキーシフォン]のリッチなミルクの香りと甘さで、口の中から幸せな気分に。写真は1/8カット200円。
◇◆お菓子の作り手◆◇
『みその農園』の裏山にある鶏舎で放し飼いされ、地元の米と麦をブレンドした自家製の飼料で元気に育つニワトリたち。「うちの子たちがおいしい卵を産んでくれるように、ストレスのない環境と飼料に一番こだわっています」と、お菓子づくりを手がける恵美子さん。
中身は一緒なのにヒビ割れで売ることができない卵を有効に活用したい、との想いから始まったお菓子作り。ダイレクトに卵の味が伝わるプリンを皮切りに、幅広く手がけるようになったそう。
▲スイーツは心にやさしいものだと思っています」と話す恵美子さん(写真中央)。
▲卵黄のみで作った[極みプリン](300円)の濃厚さは別格。毎月第1日曜に『みその農園』で行われる「おみせの日」(10:00~16:00、1月は休)のみで販売。
◇◆みその農園のお菓子◆◇
工房に一歩足を踏み入れると、あま〜い香りに包みこまれます。どうやら焼きあがった[ミルキーシフォン]をカットしていたよう。シフォンケーキといえば黄色のイメージだが、こちらは白くて美しい、まさに「美白」。その理由は使用する卵の黄身の色が薄いからだそう。
自慢の卵を使った[ミルキーシフォン]はほんの少ししっとりしていて、ひとくち食べるとミルキーな甘さが口の中でとけ、じわ〜っと広がる。この味わいの秘密は、牛乳・練乳・生クリームで仕上げているから。シフォンケーキに必須な油を一切使用していないのでなかなかふくらまず、何百回も失敗を重ねて、やっと完成したリッチなスイーツなのだ。
心の癒しに、ミルクから香るほんのりした甘さはいかが?
▲みその農園でのびのび育った、あま~いキウイを使った、今だけの[ロールケーキ](2カット390円)。
みその農園
小松島市立江町炭屋ケ谷47-3
●予約販売/なし
●お菓子一例/スコーン160円、クッキー290円
●HPは「みその農園」で検索
●問/0885-37-0315
見出しです。
[ラムレーズンバターサンド]
▲[ラムレーズンバターサンド]は1個320円。バターをたっぷり使ったクリームがとびきりフレッシュで、ラムレーズンの甘酸っぱさとよく合う。
◇◆お菓子の作り手◆◇
「販売するようになってから、お菓子は見た目も大事だということに気づいたんです」と、製作者の藤さん。そう、藤さんのお菓子は、胸をくすぐられるような愛らしさがあります。それは”愛嬌”と言ってしまってもいいかもしれない。ボテッとした形のバターサンドやゴツゴツとしたクッキーなど、お菓子一つひとつに表情があり、目を合わせたくなってしまう。
藤さんは東京の亀有出身で、19年6月に神山町に移住。子どもが生まれたらのんびりした場所で暮らしたいと思っていたとのこと。お菓子を作るのはずっと好きだったそうですが、本格的に販売を決めたのは同町のマイクロブリュワリー『KAMIYAMABEER』のオーナーに出会ったことから。
「ビールを作る際に出るビール麦芽を使ってみないか?と提案してもらって。そのお菓子をイベントで販売したのが最初ですね」と話します。
▲屋号には藤さんの名前“エミ”。妹さんが営む東京のカフェでもお菓子を販売。おやつ付きヨガ教室を始めようかと計画中。
「母がパティシエなのですが、社会人になって東京のデパート等にあるケーキを食べても、母の味にはかなわないと思いました。そして、本格的に教えてもらうようになりました」。藤さんのお菓子はお母さんへの尊敬の念がベースとなっていて、自身の子どもにも食べさせたいという気持ちが原動力。
まだ始まったばかりのお菓子作り、さらに新たなフィールドへと広がっていきそうですね!
◇◆MAGICALLABORATORY EMI(マジカルラボラトリーエミ)のお菓子◆◇
麦芽を粉砕して粉状にして[ラムレーズンバターサンド]や[ヴィーガンケーキ]などに使用してみると、こうばしさがより引き立つ味になり、ほかのお菓子にも使うようになったそうです。現在は焼き菓子が中心で、環境にも体にもやさしい食材を選ぶとのこと。
例えば[ヴィーガンケーキ]はその名の通り動物性食品を一切使わない。有機オートミールや有機豆乳、米油を使うなど、オーガニック食材やナチュラルなもので出来ています。砂糖は市販のレシピから1〜3割減らすなど、やさしい甘さに。ケーキはどっしりとしてるのに、不思議なほど口当たりが軽い。
すべてのお菓子がヴィーガンなわけではなく、[ラムレーズンバターサンド]にはバターをしっかり使用。いずれにしても良質素材を使っているお菓子です。
▲[ヴィーガンケーキ]は1カット300円。シナモンの香りが口いっぱいに広がり、幸福感に包まれる。ナッツやオートミールのザクッとした食感も◎
▲手前がビール麦芽で、奥が粉にしたもの。いろいろなお菓子に使っている。
MAGICALLABORATORY EMI(マジカルラボラトリーエミ)
●お菓子一例/シアトル風米粉のチョコチップクッキー小180円、大280円、有機クランベリーと2種のシーズのロハスクッキー(ビール麦芽使用)小180円・大280円、松崎桑葉茶のガレットブルトンヌ(ビール麦芽使用)丸型280円・ツリー型2個入310円
●Facebookは「MagicalLaboratoryEMI」、Instagramは「magical_laboratory_emi」で検索
●問/SNSでメッセージを出しです。
[シフォンケーキ]
▲ふわっふわ[シフォンケーキ](760円)のファンは多く、県外からの問い合わせもあったそう。
◇◆お菓子の作り手◆◇
小松島市のあいさい広場に整列する『菓子工房Ohana』の焼き菓子。手がける香織さんは生まれ育った福岡県のケーキ屋さんで数年勤務した後、結婚を機に徳島に移住。
初めはご主人のしいたけ農家の仕事を手伝っていましたが、お菓子作りに携わりたい気持ちは胸の中にあったそうです。2人の子どもに恵まれた後、舞い込んできたのがあいさい広場でのお菓子販売の話。子育てをしながら、自分のペースでお菓子作りを始めました。
「家族も、お菓子のクオリティーも大切にしたいんです」と、自分でできる範囲での丁寧なお菓子作りをモットーにしているとのこと。”Ohana”とはハワイ語で「家族」の意味。「家族の成長と共にOhanaも育てていきたいですね」と優しい瞳で語る香織さん。家族もOhanaも育ち盛りです!
▲娘のなおちゃんは、ひとくちサイズの[チョコチップクッキー](180円)がお気に入り。
▲[レーズンとくるみのパウンドケーキ]は大人の味コンビがいいアクセントに。昼下がりのブラックコーヒーと合わせたい。1本400円。
◇◆菓子工房Ohanaのお菓子◆◇
福岡県のケーキ屋さんで教わったレシピで作った焼き菓子もあり、そのうちの一つが[レーズンとくるみのパウンドケーキ]だそうです。切った断面から、甘い香りがほのかに鼻をくすぐり、レーズンの甘味とクルミの香ばしさがパウンドケーキ全体に染みこんだ、大人の味。
指でつつくとふわっと押し返してくるシフォンケーキは人気商品の一つ。指で感じた以上のふわふわ食感と、軽い口ざわり。ヨーグルトがたっぷり入っているので、すっきりとした甘さになっています。
▲1本売りのパウンドケーキはお好みの厚さに切って。オレンジピールが入ったものもあり。1本400円。
菓子工房Ohana(オハナ)
小松島市立江町炭屋ケ谷47-3
●予約販売/なし
●お菓子一例/ガレット4枚入240円、スコーン110円
●問/なし
[ゆずケーキ]
▲[ゆずケーキ]は400円。「ほっと一息つく時間に食べてもらえらたうれしいです」とみわさん
◇◆お菓子の作り手◆◇
みわさんがお菓子を作り始めたのは、中学生のころ。お母さんがよくお菓子を作っていて、オーブンなど必要な道具が身近にあったため、その楽しさにどんどんハマっていったという。イベント出店を始めて15年になりますが、変わらないのは「お菓子を作るのが好きだということ」とだそう。
「同じお菓子でも作るたびに出来上がりが違うから、全然飽きません」と、みわさんが一番大事にしているのは素材選び。国産の小麦粉、ミネラルを多く含んだ粗糖、農薬を使わず育てられた果物など、どれも時間をかけて厳選したものばかりです。
▲鳴門市の『鳴門ドイツ館』で行われたクリスマスマーケット出店時に取材させてもらった。最近は出店に重点を置いており、週末毎に県内の各種イベントに参加している。
▲[夏みかんピールチョコレート]は大が500円、小が300円。3ひとくちサイズの[サブレココ](200円)。
◇◆みわのスロースイーツのお菓子◆◇
定番メニューのほか、主役にしているのは季節の果物を使ったスイーツ。残念ながら12月いっぱいでなくなってしまいましたが、ゆずケーキはしっとりとしたバターケーキに、自家栽培のゆずの果汁と皮を加えた甘酸っぱい一品です。生地だけでなく、側面のアイシングにも果汁をプラス。より一層華やかな香りと味わいに仕上がっています。
また冬のお菓子で、毎年不動の人気を誇るのが夏みかんピールチョコレートだ。ほろ苦いオレンジピールと甘いチョコレートの組み合わせのとりこになる人が多数。温かくなるまでの期間限定なので、こちらも味わってみてくださいね!
▲ひとくちサイズの[サブレココ](200円)。
みわのスロースイーツ
鳴門市北灘町折野桜井56
●予約販売/なし
●ブログは「みわのスロースイーツ」で検索
●お菓子一例/レモンケーキ400円、ガトーショコラ400円、りんごのタルト450円
●問/なし見出しです
※この記事は、2020年Geen1月号で掲載した内容です。