【連載・コーヒーとおやつ。】『Cafe du Marche（カフェ デュ マルシェ）』（徳島市北沖洲）／コーヒー×カステラ

味や香りの良さはもちろん、味わうひと時そのものが心や生活にゆとりや潤いをあたえてくれるコーヒー。

こだわりのスペシャルティコーヒーとご褒美にぴったりなちょっとリッチなおやつを組み合わせていただけば、どんなときでもモチベーションUP間違い無し！

週末や仕事の合間のリラックスタイムにぴったりな、コーヒーとおやつを紹介します！

創業の当日の味を守り40年！ 一人ひとりの好みにこたえて40年

徳島市北沖洲にある『カフェ デュ マルシェ』は、近隣住民に親しまれるカフェレストラン。

今の場所で営業を開始して約20年、「マルシェ」という屋号を名乗って約30年。その前にも現マスターのお母さんが喫茶店をしており、そこから数えると約40年の歴史がある。

「うちでコーヒーを飲むことを生活のルーティーンにしてくださっている方々もいらっしゃり、そのお気持ちにお応えできるように変わらない味をお届けするように心がけています」とマスター。

［マルシェオリジナルブレンド］（500円）。カップやスプーンは、作家による完全オリジナル品。猫のシルエットが可愛い。

コーヒー豆はお母さんの代から『コーヒーテイスター ハマヤ』と取引していて、［マルシェオリジナルブレンド］と［アメリカンブレンド］の2種類を提供している。

人気は5種類以上の豆を合わせている［マルシェオリジナルブレンド］。すっきりとした味わいのなかにもしっかりとコクがあり、単体で飲んでもスーツと合わせてもコーヒーとしての存在感を感じられる。

実はこのブレンド、40年以上も前に生まれたもの。長い歴史のなかで担当の焙煎士は何度か替わったことがあるが、レシピはそのたび受け継がれ今に至る。

「一度流行りに合わせて味を変えてみたことがあるんですが、毎朝通ってくださるお客様に「前の味から変わったしまたんだね…」と寂しい思いをさせてしまいました。昔から出しているコーヒーが多くの方々に愛されていることを知り、すぐ元に戻してこの味を守っていこうと決意するきっかけになりました」。

足繁く通ってくるファンが多い同店。そういった人たちとはスタッフとお客という立場を超えてまるで家族のような関係性だとか。

「ホールスタッフとのおしゃべりを楽しみ来てくださる方々もいらっしゃり、会話のなかでその方の好みの味や体の具合などがみえてくるので、その方に合わせた淹れ方でご提供しています」。

具体的にはコーヒーの分量の増減、お湯を落とす時間の長短などで味の濃さを調整している。

常連ではなくともオーダー時に伝えれば、好みに合わせた味わいに仕上げてくれる。

また、コーヒー豆は同じ農園のものでも、季節や気候の変化によって微妙に味が変わってしまうことがあるそう。

それでもお店にくれば変わらぬ味にありつけるのは、焙煎士に味合わせを入念に行ってもらい、そのタイミングで仕入れられる豆で狂いなくベースの味を再現してもらっているからだ。

「HAMAYAさんの技術には、いつも驚かされます」とマスター。

ちなみにデザートと一緒に注文する場合は、セット料金となってそれぞれで注文するよりも50円お得だ！

ホット・アイスどちらもテイクアウトが可能。1杯400円！

入り口すぐの作家の作品の展示スペース。「元々お店独自で猫に関係する作品を置いていたら、それが猫好きな作家さんの目にとまり、その方の作品を置いてみたらまた猫好きな作家さんを呼び。まさに招き猫になっていますね（笑）」。

コーヒーのおともにオススメは！…カステラ

数多くのメニューに並び、コーヒーとどのスイーツをペアリングするか迷ってしまいそうになる同店だが、マスターやスタッフさんのイチオシは自家製の［カステラ］（850円）だ。

今年の5月中旬に誕生した新メニューで、味わいは昔懐かしいあのカステラだが、こちらにはご覧のようにトッピングがてんこ盛り！

ふんわりしっとり焼き上げた生地を真ん中でカットし、間に自家製の小豆、バニラアイス、生クリーム、細かくカットした和栗の渋皮煮が挟み込まれている。

これだけ甘々になると生地が少し重くなりそうに思えるが、通常のカステラと違って生地の甘みはザラメではなくまろやかな味わいの和三盆糖でつけられているので、最後までしつこさを感じることがなかった。

ちなみに小豆を炊くのにも同じ和三盆糖を使用。上品な甘さかつ味すっきりに仕上がり、コクのあるコーヒーとよく合う。

こちらの和テイストなカステラをグランドメニューとし、もう一皿期間限定のカステラも用意。この夏はゴロッとカットしたマンゴーのカステラが登場している。

※カステラ単品でのオーダーの場合は1ドリンク制。