2023/07/22 13:00
あわわ編集部
【徳島ヴォルティス】対照的な状況の2クラブ! 徳島は残留に向けて正念場 VSヴァンフォーレ甲府
前節のヴェルディ戦でスコアレスドローに終わり、6試合勝ちがない徳島。
順位は22クラブ中18位ながらも、J3降格の可能性のある暫定21位のクラブと勝ち点差はわずか1ポイントしかなく、予断を許さない状況だ。
対して今節対戦する「ヴァンフォーレ甲府」はJ1昇格争いの真っただ中で、天皇杯でもJ1クラブを倒し4回戦へと勝ち進んでいる。
全く異なる状況の2クラブ。果たして今節はどのような試合になるのであろうか?
前回の甲府との対戦
開幕戦を勝利で飾ることができなかった徳島は、スタメンを3人変更。
GKはスアレス
DFは左から外山、安部、カカ、田向
アンカーに初戦同様櫻井を配置し、センターハーフに柿谷と児玉
FW3枚は西谷、渡、西野となった。
外山は移籍後初のスタメン出場、開幕ゴールを決めるなど調子を上げてきた西野が予想どおりスタメンに名を連ねた。
対する甲府もスタメンをリフレッシュ。特に左サイドはこれまでの試合で連続出場していた大卒コンビではなく、宮崎・小林の並びになった。
そんななか試合が動いたのは前半のアディショナルタイム。
渡を狙った縦パスを事前の記事でも要注意選手としてあげていた甲府CBマンシャがカットし、そのまま速攻。
パスを受けたウタカがドリブルで駆け上がりスペースにボールを出す。するとボールは再びマンシャに渡り豪快にフィニッシュ。
マンシャのJリーグ初ゴールで甲府が先制する。
何とか反撃したい徳島ヴォルティスは、後半立ち上がりから果敢に攻める。
中盤で甲府からボールを奪いショートカウンターに移行。これはGKに防がれるもコーナーキックを獲得する。
するとショートコーナーのリスタートから新戦力の外山がクロス、甲府選手が弾いたボールにCBカカが反応しダイレクトで合わせるも、甲府の守備の網に再び阻まれる。しかし、こぼれたボールの先には好調の西野が待っていた。
叩きつけるボールでコースをかえる技ありの同点ゴール。早い段階でゲームを振り出しに戻す。
その後も甲府のカウンターをケアしつつ、ボールを相手陣内に運び逆転を狙う徳島ヴォルティス。しかし、後半35分頃から甲府の攻撃の強度が増しはじめ、守備に追われる展開に…。そのままホイッスルで1-1のドロー決着となった。
驚異的な推進力! 攻め手も豊富な甲府
今節で対戦する甲府は、現在14勝4分9敗でリーグ5位につけている。
J1自動昇格ラインの2位までは現段階で勝ち点4差で、まだまだ射程圏内。
これからひとつでも上の順位を目指す。
今期好調の要因はなんといっても高い得点力。ここまで40得点はこちらもリーグ5位の成績だ!
毎年ストライカーとして安定的な成績を残すFWピーター・ウタカが11ゴールでチームを牽引しているほか、アフロヘアでおなじみのFW三平も6ゴールをあげている。
この両ベテランのゴールをアシストしているのが、10番をつけるMF長谷川。トップ下もしくは左サイドハーフを主戦場とし、FWがサイドに流れたときには積極的に中央に顔を出すなど、流動的な関係を形成。ボールを受け取ってからの判断もはやく、ここまでチーム内2位のシュート数、パス精度も正確でここまで5アシストを決めている。
そんな甲府らしさが存分に発揮されたのが、第25節の藤枝戦。互いに縦に速いサッカーを展開する両クラブだが、この日の甲府はボールを持ってからの推進力が凄まじく、パスで中央を崩したかと思えば、次のシーンでは個人技、また次のシーンではサイドアタックと、攻めのバリエーションが実に豊富で、藤枝がそれに振り回されるかたちで4点を献上してしまった。
ただ、つけいる隙がまったくないわけではない。
前節の群馬戦で3失点、その少し前の千葉戦でも2失点するなど、守備の強度はそこまで高くない。
昨年の3バックから今期は4バックに挑戦している関係もあるかもしれないが、ボールパーソンへの寄せが甘く、スペースも絞りきれずにゴールを許してしまっているシーンが目立つ。
フリーエリアが見つかれば、徳島の選手には積極的にシュートを放ってもらいたい。
また、徳島として朗報なのはケガで約3カ月ほど出場できていなかったDFエウシーニョがようやく戦線に復帰。右WBとしてボールをするすると運び、逆サイドへの展開もお手の物といったプレーをみせてくれた。
ブラジル人らしいテクニックとボールを持ってからのアグレッシブさが、これからの徳島をきっと救ってくれるだろう。
気になる一戦は、今晩19時からホーム・ポカリスエットスタジアムでキックオフ!