【徳島・コーヒー・まとめ】自家焙煎コーヒー店まとめ

昨年春、社会人になったと同時に、自分でコーヒーを買って飲むという習慣を身に着け、遅めのコーヒーデビューを果たした。

浅煎り？ドリップ？と知識０だった私が突然、自家焙煎し、究極の一杯を目指すスペシャリストたちにお家で楽しめるコーヒーの淹れ方を教わる連載をはじめることに。

訪れたのは16軒。取材を重ねるうえで見えてきたのは、おもしろいほどに似通ったお店がなく、コーヒーの焙煎の仕方から淹れ方まで店主の人柄そのものが現れているということ。

今では自宅で毎朝ハンドドリップで淹れることが日課となっている。この連載を通してコーヒー文化の深みが知れ、さらには勝手に誇らしささえもを感じている。

お気に入りのお店を見つける楽しさ、各店舗を巡り、飲み比べる楽しさ…。味わい方は無限大だ。みなさん、徳島はコーヒーがアツいですよ！！

目次

【徳島市通町】いかりや珈琲店

昭和30年（1955）に徳島ではじめて焙煎機を導入した喫茶店。東京で見たミルクホール（現代でいう喫茶店）に憧れ、焙煎機を購入したのは現在カウンターに立つ馬場さんのお祖母さん。この店から徳島のコーヒー文化が発展していったに違いない。

【徳島市幸町】可否庵（コーヒーアン）

徳島市役所の西側にあり、近所の人や周辺の会社勤めの人が足繁く通う。店内にはマスターが集めた古道具がびっしり並び、一昔前にタイムスリップしたかのようでしっぽり落ち着く。コーヒーはすっきりとした味わい。ごくごく飲んでしまった。豆に合わせて3種類の焙煎機を使い分けているという。

【徳島市東新町】14g（ワンフォージー）

徳島市佐古町から全国に豆を届ける『aalto coffee』のコーヒーが飲めるカフェは、徳島市東新町のアーケード付近のビル2階にひっそりと佇む。ワインやカレー、紅茶、洋服なども店内に並び、流行に左右されず、本当におすすめしたいものだけを厳選して販売。作り手さんや素材について丁寧に説明してくれるえつこさんからは商品一つひとつへの愛が溢れている。

【徳島市城東町】トーコーヒー

徳島では、深煎りコーヒーを好む人が多いと言われるなか、スペシャルティコーヒーに魅せられた夫婦が提供するのは浅煎りコーヒー。豆本来の味わいや香りを生かし、生産者の想いを届けている。プリンやケーキなど奥さん・西谷さんがつくるスイーツもぜひ。若い世代を中心に、浅煎りにハマる人の輪がひろがっている。

【徳島市川内町】カフェ＆アトリエ ケストナー

コーヒー界のレジェンドと言われる『カフェ・バッハ』の店主・田口護さんに弟子入りし、一からコーヒーを学んだマスターが淹れるコーヒーはすっきりと飲め濁りがない。根強いファンが多く、ここの豆を求めてたくさんの人が足を運んでいる。店内奥にちらっと見える赤い焙煎機がかわいい。

【徳島市末広】とよとみ珈琲

いつ足を運んでも「いらっしゃい！」と笑顔の似合うマスターが迎え入れてくれる。1階はマスターが訪れた世界各地の豆や、ドリッパー・ミルなどのコーヒー道具が並んでいる。道具には「マスターの私物です。使ってみてください！」と書かれたシールが貼られていて淹れ方やおすすめのコーヒーをその場で提案してくれる。マスターの人柄とコーヒーに多くのお客が集まる。

【徳島市西二軒屋町】HACHIO COFFEE

眉山の麓の静かな住宅街にある。マスターの実家を改装していて、玄関の土間や昭和のガラス窓を生かした居心地の良い空間が迎え入れてくれる。店内に流れるセンスの良い音楽を聞きながら、窓から路地を眺めてコーヒーをすするのもいいし、天気のいい日には外のベンチで太陽を浴びながら飲むのもいい。

【徳島市山城西】TOKUSHIMA COFFEE WORKS 山城店

約20カ国のコーヒー産地に出向き、信頼できる農園の豆を取りそろえる。豆は常に30種類以上も並び、日本ではあまり流通していないブランド豆に出会えることもある。ピザやサンドなどのフードもあり、早朝から夜遅くまで老若男女多くのお客さんが足を運んでいる。

【徳島市三軒屋】やまなみ珈琲店

1974年創業。当時より“全て本物を提供”することをコンセプトにコーヒーだけでなく、パンやケーキも全て自家製。パティシエでもあるオーナーの菖蒲さんが作る本格ケーキはマスト！ファンが好むのは“やまなみの味”であるブレンドコーヒー。はじめて飲む人は苦いと感じるかもしれないけれど、飲むほどにクセになるような味わいだ。

【徳島市国府町】珈琲煎家 まいせん

扉を開けてすぐ、この店のトレードマークと言えるロースターがあり、外まで焙煎時の香ばしい薫りが漂っている。店内にはやさしい光が差し込み、ここでコーヒーを待つ時間は自然と陽気な気分にさせられる。サイフォンでコーヒーを淹れるスタッフとカウンターで待つ常連が、楽しそうに会話をする光景を眺めるのもいい。棚に並ぶカップは約100個あり、全て違うデザイン。カップ好きの堀さんがお客に似合うカップをセレクトして提供してくれる。

【鳴門市撫養町】珈琲院 ピーベリー

常連さんで賑わうアットホームな喫茶店。自家焙煎コーヒーにマスターの奥さんが作るケーキ、愛され続けているカレーを提供する。近所に一軒はあってほしいと願う、ゆったりとした時間が流れるオアシスのような場所だ。豆は半焼したものを半日置いてガスを抜き、再度本焼きを行う「ダブルロースト」で焼き上げる。

【名西郡石井町】クエイル珈琲

広がる畑を背にポツンと佇む小屋。店内には大きな窓があり、やさしい風が吹き抜け、四季折々の自然を感じられる。コンパクトさがかえってコーヒーを身近に感じさせてくれ、稼働し続けるロースターやコーヒーを淹れる所作を間近で堪能できる。お客は常連客が多く、マスターは駐車場へ入ってくる車を見て「〇〇さんやな」と注文を受ける前に準備を始める。

【吉野川市鴨島町】LAZY COFFEE BASE（レイジーコーヒーベース）

店内中央には茶色の豆ではなく焙煎する前の生豆が瓶詰めされている。豆の注文が入ると見たことのない小ぶりのロースターでその場で焼き上げる。シャンシャンと豆が舞う音や、香ばしい薫りが体感できる。店内は開放感があり、窓際の緑が映える。静かにコーヒーをいただける隠れ家のようなお店だ。

【三好市池田町】ハレとケ珈琲

川の水が流れる音、鳥のさえずりが心地良い廃校カフェ。すっきりとした深煎りコーヒーにピザや本格スイーツがいただける。廃校カフェならではのドリップ体験ができる『ハレとケ珈琲LABO』は、学校の実験で使うアルコールランプや試験管などを使ってコーヒーを淹れる体験ができる。

【名西郡神山町】豆ちよ焙煎所

神山町のにある焙煎所兼珈琲店。店内には大きな窓から光が差し込み、季節感のあるディスプレイやアートが散りばめられている。コク深いコーヒーをテイクアウトしてドライブに出かけるのもよし。神山町出身の女性がつくるイギリス菓子［Elizabeth］に出会えたら絶対に買って帰る。

【小松島市大林町】カモ谷製作舎

築100年の古民家を改装したコーヒー店。大きな窓から光が差し込み木とコーヒーの良い香りが漂う温かい空間がひろがる。マスターは大阪で月に1度開催している全国からロースターが集う勉強会の発起人。コーヒー界で活躍している人がここにいるのだ！どの豆も無料で試飲でき、好みのものを相談しながら購入することができる。