2024/01/05 18:00
さあや
【連載】おいしいコーヒーの淹れ方/珈琲院 ピーベリー(鳴門市撫養町)
この春、社会人になった私は同時にコーヒーもデビュー。コーヒーを買って飲む機会が増え、ようやく自分好みの味もわかってきた。
しかし豆の挽き方やドリップの仕方などおいしい淹れ方は無知。そこで、徳島で自家焙煎し究極の一杯を目指すスペシャリスト達にお家で楽しめる淹れ方を教わった。
マスターのこだわりを知って、コーヒーをよく知らない人もコーヒーが好きな人も、おいしいコーヒーがある生活をエンジョイしませんか?
ということで今回は『珈琲院 ピーベリー』におじゃましてきた!
アットホームな喫茶店で飲める“ダブルローストコーヒー”
鳴門市撫養町に常連さんで賑わうアットホームな喫茶店がある。
家の近くに一軒はあってほしいと願う、ゆったりとした時間が流れるオアシスのような場所。
『ピーベリー』は自家焙煎コーヒーに甘いケーキ、そして愛され続けているカレーを提供する喫茶店だ。
オープンしたのは1985年。当時からほとんどメニュー変わらずお客さんを迎え入れ、来年で40周年を迎える鳴門エリアでは老舗の名店だ。
「僕の顔が映るとお客さんが来なくなるから」と笑うシャイなマスター。
マスターの朝田さんは19歳から焙煎を始め、焙煎歴42年という実力者。
始めた当時は誰からも教えられることなく先輩の姿を見様見真似で学んだという。
相当の計り知れない努力があったのだろう。
定番のコーヒーから月替りで登場する珍しい豆も含め常時16種類ほどそろう豆はすべて煎りたての新鮮なものだ。
昭和58年と平成元年に購入したという[FUJIROYAL]のロースター。直火式と半熱風式で使い分けているそう。
ここでは半焼したものを半日置いてガスを抜き再度本焼きを行う「ダブルロースト」で焙煎。2回焙煎するため豆は相当目減りしてしまうが、味わいには変えられないという。シングルの1回のみ火を通したものとは全く異なり、風味は抜群。「カフェインを飛ばしているので胃にもたれない」とのこと。
以前一緒に焙煎していた札幌の人から教わった方法で日本でも数件しかしていない焙煎法だというので驚きだ。
使い込んでいる様子がひしひしと伝わるロースター。「このロースターは恋人やね」とマスターはやさしく手を置く。
写真は[チョコレートケーキ]。他にも[チーズケーキ]や[かぼちゃケーキ]が並ぶ。
マスターの奥さんが作る甘すぎない大人のケーキも必見。
合わせて飲みたいコーヒーはサイフォンで淹れてくれる。演出も込みで感動するサイフォンでの提供は県内でも数えるほどだ。『ピーベリー』ならでのおいしいコーヒーの淹れ方を聞いてみた。
おいしいコーヒーの淹れ方
中深煎りの[オリジナルブレンド](550円/100g)
ペーパードリップで淹れるなら最初と最後は取り除き、真ん中だけを抽出するようにしてください。
アイスコーヒーはコップの縁に砂糖が纏われて提供される。
ここのお客さんには自宅でサイフォンを使ってコーヒーを淹れている人もいるという。こわれやすいため管理が大変だけど「サイフォンいいですよ」と薦めてくれた。
マスターが使うのは[KONO]のサイフォン器具。インターネット上では2,000円台のものも売られている。これを機にサイフォンデビューするのもいいかもしれないとマスターのコーヒーを飲みながら考える。
豆情報
・ロイヤルブレンド(700円/100g)
・ホンジュラス(600円/100g)
・キリマンジャロ(600円/100g)
・メキシコ(600円/100g)
・コロンビア(600円/100g)
・ペルー(600円/100g)など
マスターにとってコーヒーとは
「ほっとするね。それしかしてないからね」と恥ずかしそうに笑う。
40余年、コーヒー一筋で貫いてきたマスターの熱意と愛がこもったサイフォンで淹れる一杯をぜひ飲んでもらいたい。
珈琲院 ピーベリー
- 住所/ 徳島県鳴門市撫養町南浜東浜 31-8
- 電話/088-685-2184
- 営業時間/7:30~20:00
- 定休日/月
- 駐車場/4台