2024/01/05 09:00
さあや
【連載】おいしいコーヒーの淹れ方/カモ谷製作舎(小松島市大林町)
この春、社会人になった私は同時にコーヒーもデビュー。コーヒーを買って飲む機会が増え、ようやく自分好みの味もわかってきた。
しかし豆の挽き方やドリップの仕方などおいしい淹れ方は無知。そこで、徳島で自家焙煎し究極の一杯を目指すスペシャリスト達にお家で楽しめる淹れ方を教わった。
マスターのこだわりを知って、コーヒーをよく知らない人もコーヒーが好きな人も、おいしいコーヒーがある生活をエンジョイしませんか?
ということで今回は『カモ谷製作舎』におじゃましてきた!
築100年の古民家を改装し小松島市大林町に移転オープン
阿南市加茂谷町でコーヒーショップを営んでいた『カモ谷製作舎』が小松島市大林町に移転オープン。バイパスから少し外れた落ち着いた農道にある築100年の古民家を改装。大きな窓から光が差し込み木とコーヒーの良い香りが漂う温かい空間があった。
迎えてくれたのは岡﨑夫婦。
17年前にバリスタの世界に飛び込んだ夫の裕樹さんは、その後生豆会社、焙煎機店での経験を経て“コーヒーの可能性”に気づかされ、自分のコーヒー屋をすることを決意。
コーヒーの世界に入ったきっかけはたまたま見た本に書かれていたバリスタに魅了されたからとのこと。すぐに載っていた電話番号に電話し大阪へ飛び立ったという行動力の持ち主だ。
また、大阪で月に1度開催しているロースター勉強会の発起人でもある裕樹さん。
今回の世界大会ではその勉強会メンバーより第4位を輩出。徳島の焙煎師が集う勉強会も定期的に開催している。
コーヒー界で活躍している人が徳島にいることを知りワクワクさせられた。
ここで飲めるのは8種類の定番とシーズンに合わせて作るブレンドコーヒー。
ブレンドをつくる際にはお客さんの反応を見たり、季節に合わせてコーヒーと一緒に食べるものの相性も考えて作るそう。
どの豆も無料で試飲でき、好みのものを相談しながら購入することができる。コーヒーの淹れ方を実演できるスペースも設けられており、お客さんに寄り添そうやさしさが随所に見受けられる。
豆はかつて働いていた『マツモトコーヒー』より仕入れ、自家焙煎。
焙煎機店を退職する際に持って帰ってきたという[FUJIROYAL]が相棒だ。
裕樹さんによると焙煎は温度調整と焼く時間の管理が肝心だという。豆の成分の化学変化を起こし、飲んだときに心地よく、口当たりがいいコーヒーを目指す。
『カモ谷製作舎』のロゴクッキーも。食べてしまうのがもったいないほどかわいい。
店内には素材を厳選したオーガニックのものや、セレクトされたスイーツが並ぶ。
おいしいコーヒーの淹れ方
浅煎りの[うきうき](1300円/120g)
1人前だと豆は18g使います。挽目は中細引き。お湯が90度にし、30ccほど落として蒸らします。豆を焙煎した日からどれだけたっているかによって蒸らし時間も変えていきますが、だいたい30秒くらい。膨らみ切るのを待ちます。
1投・2投・3投と分けてアクがへこんだタイミングでいれる方法もありますが、お店で淹れている味わいの再現性をあげるためにシンプルでわかりやすい方法で淹れています。なのでドリッパーも、味ムラが少ないカリタの[ウェーブドリッパー]を使っています。
この豆の「うきうき」という名前は、フルーティーなコーヒーをはじめて体験したときの、心躍るような気持ちを表現したかったからだそう。
ほかにも[ほろほろ]や[ないない]などがあり、名前の由来を感じながら飲むことができる楽しさがある。
豆情報
・グァテマラ オヘンロ(1,300円/120g)
・エチオピア ミヤノマエ(1,300円/120g)
・BITTER BLEND ほろほろ(1,300円/120g)
・DECAFE BLEND ないない(1,300円/120g)など
マスターにとってコーヒーとは
「なくてはならないものの一つですね。ライフラインです」。
コーヒーの可能性を信じ、熱く語ってくれる姿が印象的だった。“この一杯が誰かの人生を変えるかもしれない”と今日もとびっきりの一杯を届けている。
カモ谷製作舎
- 住所/ 小松島市大林町立光地 147
- 電話/0885-39-1275
- 営業時間/11:00~17:00
- 定休日/月、日
- 駐車場/7台